2014年4月16日 (水)

2種のテコフィラエア 
Tecophilaeas

テコフィラエア( ヒガンバナ科テコフィラエア(Tecophilaea)属)が咲きました。

テコフィラエアは南米チリ、サンチャゴ近辺のアンデス山脈の海抜2000〜3000m級の乾燥した草原や礫の多い傾斜地に自生しています。

1862年にドイツ人植物学者フリードリッヒ・レイボルト(Friedrich Leybold;1827-1879)さんが発見し、「アンデスの青い宝石」としてヨーロッパに紹介しました。

他にはない鮮やかで濃いブルーの色に多くの人が飛びつき、乱獲された結果、自生地では絶滅したと言われていました。
しかし2001年になって サンチャゴ南部に大規模な自生地が発見されたそうです。


Tecophilaealeichtrinii1


Tecophilaealeichtrinii2


テコフィラエア・シアノクロクス・ライヒトリニィ(Tecophilaea cyanocrocus v. leichtrinii)です。

ライヒトリニィは真夏の空色のような明るいブルーで、中心部が大きく白く抜けます。
テコフィラエアはブルーが売りですが、このような明るいブルーも魅力です。



Tecophilaeaviolacea1


Tecophilaeaviolacea2


テコフィラエア・シアノクロクス・ビオラセア(Tecophilaea cyanocrocus ver. violacea)です。

テコフィラエア・シアノクロクス・シアノクロクス(Tecophilaea cyanocrocus v. cyanocrocus)に比べると「すみれのような」という意味を持つ変種名ビオラセアが示すように、花色は見慣れたスミレ色です。
そのためか日本人にはあまり話題になりませんね。

英名は Chilean blue crocus(チリーのブルークロッカス)。

属名テコフィラエアはイタリアの植物学者ルイージ・コーラ(Luigi Colla;1766-1848)さんの娘のテコフィラ( Tecophila:元の意味は「愛しい子」)さんに因んでつけられたそうです。

種小名シアノクロクスはシアン色のクロッカスという意味です。
変種名はドイツの植物学者マクシミリアン・ライヒトリン(Maximilian Leichtlin:1831-1910)さんに因みます。

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2014年4月15日 (火)

黄色いムスカリ
Muscari macrocarpum

ムスカリ・マクロカルプム(Muscari macrocarpum:ユリ科ムスカリ属)が咲きました。


Mmacrocarpum1


Mmacrocarpum2


Mmacrocarpum3


ムスカリ・マクロカルプムはクレタ島東部、エーゲ海のキクラデス諸島のアモルゴス島、トルコ北西部などの岩場に分布しています。

ムスカリ属の中のムスカリミア(Muscarimia)の仲間で、球根もアルメニアクム(Muscari armeniacum)と比べると大きなサイズです。

花茎が立って、蕾が出てくる頃は暗紫色をしています。
花茎が10〜15cmに伸びるころには、蕾は10mmほどの長さになってきます。
紫から黄色に変わった頃、蕾をよく見ると、蕾の先が開いています。
大きさは変わりませんが開花ということです。
そして花全体が黄色くなると同時に、開口部が焦げ茶色に変わります。
その頃に香りが1番強くなり、バナナのような香りがします。

英名は黄色い葡萄ヒヤシンス(Yellow Grape Hyacinth)です。
種小名マクロカルプムはギリシャ語由来で「大きな(macro)果実の(carpus)」という意味です。大きなタネが稔ることを指しています。

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2014年4月14日 (月)

アバント湖のコリダリス 
Corydalis wendelboi ssp. congesta 'Abant Wine'

コリダリス・ウェンデェルボイ・コンゲスタ「アバント・ワイン」(Corydalis wendelboi ssp. congesta 'Abant Wine':)が咲いています。


Cabantwine1


Cabantwine2


Cabantwine3
2014年4月3日


Cabantwine4
2014年3月29日


Cabantwine5
2014年3月19日


コリダリス・ウェンデェルボイは、トルコ共和国のアジア部分(いわゆる小アジア)であるアナトリア半島の西の方、海抜700〜2000mの山脈地帯に分布しています。
その地域変異を顕すのが亜種のコンゲスタで、アナトリア西部の北のほうに分布しています。

亜種名コンゲスタは「集まった、一緒になった」という意味で、花が密集して総状花序につくという特徴を指しています。また果実(莢果)が小さいことも特徴です。

コリダリス・ウェンデェルボイ・コンゲスタの背丈は5〜20cm、葉腋の鱗片葉から2本の枝が伸びていきます。
苞葉は指状に裂けており、しばしばさらに細かく裂けていることもあります。
小花梗は短い(3〜7mm)ので、嫌でも密集して咲きます。
内花弁は1cm、外花弁の距も1cmほどの長さがあります。また内花弁にも短い距があります。

亜種コンゲスタの中でも、トルコ西部のアバント湖近くに分布するものの中から選別された品種が「アバント・ワイン」です。

種小名のウェンデェルボイはウェンデルボ(Per Wendelbo;1927〜1981)さんに因んでつけられました。彼はスウェーデンのイエテボリ(Göteborg)大学の教授でイエテボリ植物園とテヘラン(Teheran)植物園の園長を務め、地中海沿岸の球根植物の専門家です。

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Corydalis wilsonii