2017年2月19日 (日)

コウカサスのシクラメン 
Cyclamen coum subsp. caucasicum

シクラメン・コウム・コウカシクム(Cyclamen coum subsp. caucasicum:サクラソウ科シクラメン属)が咲いています。


Ccoumcaucasicum1


Ccoumcaucasicum2


Ccoumcaucasicum3


Ccoumcaucasicum4


先日のシクラメン・コウム・パリデュムの解説にも書きましたが、シクラメン・コウムは「東の豚の饅頭(eastern sowbread)」と呼ばれるシクラメンの仲間で、最初(1719年)に発見された地名、アルメニアからトルコ南西部にかけてのシリシア地方東部の旧地名で、エーゲ海に浮かぶコア(Koa あるいは Coa、Chios) 島に由来しています。

基本種のシクラメン・コウムはブルガリアからコーカシアやクリミアを経て北トルコに至る黒海沿岸と、レバノンから北イスラエルに至る地中海東沿岸の2地域に分かれて分布しています。

コームは葉の形の違いによって亜種コウム(Cyclamen coum subsp. coum) と亜種コウカシクム(Cyclamen coum subsp. caucasicum)に分類されます。

シクラメンは原種や園芸化されたものなど、種類を問わず、葉には変異が現れます。
亜種コウムは斑模様に違いが現れやすいですが、形は概ね先が尖らない、丸い形をしています。
ホタテ貝のような形で、内側に巻き込む傾向があります。
葉の幅が長さより長く、幅広く見えます。鋸歯は一般的にありませんが、あっても目立ちません。

この亜種コウカシクムは葉の長さの方が幅より長く、細長い感じがし、葉先に向かって細くなっている、先の丸い三角形をしています。
葉縁にはまばらに鋸歯があります。
葉には多くは模様が入りますが、このような一色もあります。

分布地を示す亜種名から分かるように、黒海の西沿岸地方、つまりコウカサスを含む、グルジア南部からトルコや北イランにかけての地域で、平地から海抜2000mまでの山地の森や林間に自生しています。

花弁は亜種コウムより幾分長いようです。
12月〜3月見かけて開く花は、濃いピンク(マゼンタ)色をしています。
コウムより寒さに弱く、陽を好むといわれています。

異学名は多くあり、Cyclamen abschasicum, Cyclamen adzbaricum, Cyclamen caucasicum, Cyclamen cicassicum, Cyclamen ibericum, Cyclamen vernum が知られています。


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2017年1月28日 (土)

コウムの白花種 
Cyclamen coum subsp. coum f. pallidum

シクラメン・コウム・パリデュム(パリダム)(Cyclamen coum subsp. coum f. pallidum:サクラソウ科シクラメン属)が咲いています。



Ccoumpallidum1


Ccoumpallidum3


Ccoumpallidum2


Ccoumpallidum4


シクラメン・コウムは「東の豚の饅頭(eastern sowbread)」と呼ばれるシクラメンの仲間で、コウムという種小名も最初(1719年)に発見された地名を示していて、アルメニアからトルコ南西部にかけてのシリシア地方東部の旧地名、コア(Koa あるいは Coa、Chios) 島に由来しています。

シクラメン・コウムは2つ地方に分布しており、一つはブルガリアからコーカシアやクリミアを経て北トルコに至る黒海沿岸に分布しています。またもう一つはレバノンから北イスラエルに至る地中海東沿岸に分布しています。
平地から海抜2150mほどの山地の森や林の、日陰か半日陰のところに自生しています。
広く分布していたこともあって、昔はCyclamen hyemale や Cyclamen orbiculatum と呼ばれていました。

コームは、以前は葉の形の違いによって3種の亜種、亜種コウム(Cyclamen coum subsp. coum) 、 亜種エレガンス(Cyclamen coum subsp. elegans )、亜種コウカシクム(Cyclamen coum subsp. caucasicum)に分類されていました。
しかし今日では亜種エレガンスは独立し、シクラメン・エレガンス(Cyclamen elegans)に分類され、コームは2種の亜種があるとされています。

2種のコームの内、亜種コウムの品種は、右のコラムに掲げたC. Grey-Wilsonの書籍(1997)では、3種の品種に分けられています。
一つは品種コウム(Cyclamen coum subsp. coum f. coum)
ピンクやマゼンタの花色で紫のブロッチが入ります。
品種パリデュム(Cyclamen coum subsp. coum f. pallidum)
白か薄いピンクの花で紫のブロッチが入ります。
品種アルビッシムム(Cyclamen coum subsp. coum f.albissimum)
全くブロッチの入らない白花種。トルコ南東部に自生していますが、イスラエルのゴラン高原で発見されたものには「ゴラン・ハイツ 'Golan Heights' 」と名付けられています。

上に記しましたように、花は白から薄いピンク色をしており、花弁が反転したところに濃い紫色のブロッチをつける個体を、品種パリデュムととらえています。

1988年のGrey-Wilsonの書籍にはパリデュムやアルビッシムム(Cyclamen coum subsp. coum f.albissimum)の品種に関して一切書かれていませんので、以前は品種レベルの分類はされておらず、最近に分類されたようです。

品種名パリデュムは、ラテン語で「青ざめた、青白い」という意味があり花色を指しているのかと思いますが、青ざめたという意味以外に「灰色がかったグリーンの」という意味があり、緑一色の葉の色を指しているのかもしれません。

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2017年1月 3日 (火)

2017年初日の出 
Happy New Year

   あけまして
   おめでとう
   ございます


恒例の2017年初日の出です。
神戸市灘区、摩耶山麓からの初日の出です。

今年の初日の出は、地平線上に雲がなく、奈良の山々(金剛山あたり?)から登りました。
日の出のすぐ左下に大阪府咲洲庁舎コスモタワーが見えています。


午前7時1分
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午前7時6分
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午前7時7分
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午前7時10分
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午前7時11分
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午前7時13分
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午前7時16分
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午前7時19分
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2016年11月23日 (水)

ライサンダーというシクラメン 
Cyclamen hederifolium ex. 'Lysander'

シクラメン・ヘデリフォリウム「ライサンダー」(Cyclamen hederifolium 'Lysander':サクラソウ科シクラメン属)が一ヶ月程前に咲き終わり、特徴のある葉が出てきました。


Chederifoliumlysander1


Chederifoliumlysander3


Chederifoliumlysander2


Chederifoliumlysander


シクラメン・ヘデリフォリウムはフランス、イタリア、ギリシャなど地中海沿岸地域の広い範囲に分布しており、1789年に命名されていますが、長い間シクラメン・ネアポリタヌム(Cyclamen neapolitanum)という名で流通していました。

ライサンダーという選別種は、ペロポネソス半島のスパルタ市に近いタイゲテウス山脈(Taygetos Mountains)で収集されたシクラメン・ヘデリフォリウムです。
古代ギリシアの都市国家スパルタの将で、ペロポネソス戦争の英雄である「リュサンドロス(Lysandros)」にちなんで命名されたようです。

シクラメン・ヘデリフォリウムの葉には小さな鋸歯がありますが、ライサンダーには深い鋸歯があり、シクラメンには珍しい大きなぎざぎざの葉をしています。
また濃い緑が銀葉模様を鮮やかに引き立たせます。

花は普通のヘデリフォリウムと変わりありません。
ヘデリフォリウムの花はピンクか白色で、アゴがしっかりあり、そこに濃紅色が入ります。

ヘデリフォリウムは夏の頃、まず蕾が出だし、秋になってが花茎が立ち上がり花を開きます。
その後、気温が下がるにつれ、葉が展開します。
成熟した株は葉と花の両方を楽しむことができますが、私の所の株は初花のためか、2輪花をつけ、それが枯れてから、一ヶ月も経ってやっと長さ1cmを越えるほどの小さな葉が出てきました。。

なおヘデリフォリウムは、塊茎の下から根を出すのではなく、塊茎の側面や肩のあたりから根を伸ばすので、塊茎はしっかり埋める必要があります。
塊茎が土に埋まっている状態でないと、根が乾燥してしまいます。

種小名ヘデリフォリウムは「アイビー(ヘデラ:Hedera)のような葉(folium)の」という意味で、葉の形に由来します。

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2016年11月17日 (木)

秋のクロッカス 
Crocus goulimyi

秋咲きのクロッカス、クロクス・ゴウリミー(Crocus goulimyi ssp goulimy:アヤメ科クロクス属)が咲きました。


Crocusgoulimyi1


Crocusgoulimyi2


Crocusgoulimyi3


一般的にはクロッカスと呼ばれ、地中海沿岸から小アジア、北アフリカにかけておおよそ90種類が分布しています。
冬や早春に葉を出し、花を咲かせますが、秋に花を咲かせる種類もあります。
春に花をつける種類は休眠に冬に寒さを必要とし、秋に花をつける種類は夏に暖かい環境で休眠させる必要があります。

秋に花を咲かせるクロクス・ゴウリミーはギリシャ南部、バルカン半島の最南部のマニ ペニンシュラやペロポネソス半島に分布しています。
乾いた石灰岩に覆われた水はけの良い温和な地域、特に夏に乾燥するところを好むようです。

クロクス・ゴウリミーには花の色の違う2種の亜種が有り、ペロポンネス半島の異なる地域に分布をしています。
クロクス・ゴウリミー・ゴウリミー(Crocus goulimyi ssp goulimyi )は藤色をしています。
これに対しクロクス・ゴウリミー・リウカンツス(Crocus goulimyi ssp leucanthus)は白色か極めて薄い藤色の花を咲かせます。

秋になると葉と共に蕾が出てきます。細長い蕾には青白い色をした長い咽部があり、この頃の背丈は10cmほどになります。

花は就眠運動をし、陽が当たらないと花を開きません。

この頃には、クロッカスによく見られる中心に白い線の入る松葉のような葉が、地面から3〜5cm出ています。

属名はギリシャ語の「糸(krokos)」に由来し、花柱が糸状に長く伸びることを指していると言われています。

種小名はギリシャ・アテネ生まれの法律家でアマチュア植物学者、コンスタンティン・ゴウリミス(Constantine Goulimis (also appears as Constantine N. Goulimy) :1886–1963)さんに由来します。
ゴウリミスさんはこのクロッカス以外にカンパニュラ・ゴウリミー(Campanula goulimyi)、シレネ・ゴウリミー(Silene goulimyi)、スクテラリア・ゴウリミー(Scutellaria goulimyi)、スタキス・ゴウリミー(Stachys goulimyi)、ツリパ・ゴウリミー(Tulipa goulimyi)、リヌム・ゴウリミー(Linum goulimyi)など、ギリシャ原産の多くの植物に、その名を残しています。
ゴウリミスさんは法律家として第二次世界大戦の時に南アフリカで過ごし、その時に植物に興味を持ちました。そして帰国してからギリシャ各地の植物を調査し、「ギリシャの野草(Wild Flowers of Greece)」を著しました。

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