2012年5月27日 (日)

半八重の西洋梅花空木 
Philadelphus coronarius

あちらこちらにセイヨウバイカウツギ(西洋梅花空木)、フィラデルフス ・コロナリウス(Philadelphus coronarius:ユキノシタ科バイカウツギ属) を見かけましたが、大概は半八重でした。


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バイカウツギ属は北米、メキシコを中心に、日本を含むアジア、ヨーロッパに30種が知られています。花弁は4枚で、花色は白、多くは落葉樹です。

フィラデルフス ・コロナリウスはヨーロッパ南東部、西アジアに分布する落葉低木で、これを親にして多くの園芸品種のが作られています。セイヨウバイカウツギという和名があります。

コロナリウスの半八重というのは雄しべが花弁化して、いわゆるアネモネ咲きになっているのです。花によっては八重と呼んでいいものも咲いています。
花の大きさは径3cmほどで、明るい葉色とマッチした清楚な花です。

柑橘系の芳香があり、英名はモック・オレンジ(Mock orange:まがい物のオレンジ)です。
属名フィラデルフスは、philos(愛)と adelphos(兄弟)からなり「人類愛の」という意味です。
種小名コロナリウスは「花冠のある、副花冠のある」という意味です.
命名者はリンネで、花冠が美しいという意味でこうつけたのではないかと思います。


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2012年5月26日 (土)

黒いペチュニア 
Petunia hybrida 'Black Velvet'

昨年から黒いペチュニア(Petunia hybrida 'Black Velvet':ナス科ペチュニア属)が登場しましたが、今年はあちらこちらでよく見かけるようになりました。

日本ではミヨシから「黒ペチュニア」シリーズとして発売されているこのペチュニアは、英南東部オックスフォードシャーの Ball Horticultural 社が4年間をかけて改良し、満を持して2010年に発売した Black Velvet Petunia が元になっているようです。

縞の入り方の違いでなどによってシリーズになっていますが、気温や水切れで花の様子が変わってくるようです。

非耐寒性1年草のペチュニアで、晩秋まで咲き続けます。
昨年は値段が高くて見かけることは少なかったですが、今年はホームセンターにも出回るようになり、普通に見かけます。


ビロードのような肌触りの「ブラックベルベット」('Black Velvet')です。
ブラックベルベットはカメラで撮ろうとすると、コントラストが強すぎて花以外の白い部分がとんでしまいます。

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これは「ファントム」( 'Phantom')です。
黄色い比較的広いストライプが入ります。

Blackvelvetpetunia3


「ピンストライプ」('Pin Stripe')は薄紫の細いストライプが入ります。
これもコントラストが強すぎて、修正しなければならないほど、白い背景がとびます。
葯がこんなに美しいブルーとは。

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2012年5月25日 (金)

斑のある多肉植物 
Gasteria carinata v. verrucosa

散歩の途中で、ガステリア・カリナタ・ベルコサ(Gasteria carinata v. verrucosa:ユリ科ガステリア属)が咲いていました。


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ガステリア属はアフリカ南部からナミビアにかけて約80種が知られています。南アフリカには20種ほどが分布しています。
葉の長さは3cm から30cmほどの肉厚で平らな葉が規則正しく一列に積み上がってロゼッタを構成します。
花の形が少し違うぐらいでアロエによく似た植物です。

ガステリア・カリナタは南アフリカ・西および東ケープ州が原産地で、その変種のベルコサは長剣型の葉に白い点があり、互い違いに(互生して)葉を積み上げ、わずかに螺旋状となってロゼッタを広げます。

先が緑で根本が赤い花をつけます。赤い部分が膨らみますが、それが胃袋(gust)のような形をしているので属名になっています。花は先が小さく6裂して開くだけですので、いつまで経っても開らかないように見えます。
葉色は濃緑色でイボ状の白点が縞状につきます。

カリナタの変種ではなく独立した種類 Gasteria verrucosa とするとらえ方もあります。
日本では白星竜(白星龍)という園芸名がつけられています。

種小名カリナタは「背稜のある」という意味で、葉の表面がへこんでいることに因みます。
変種名ベルコサは「イボ状の突起のある」という意味です。

英名は cow-tongue cactus(牛タンサボテン)、 lawyer's tongue(法律家の舌)、mother-in-law's tongue(義母の舌)などです。牛タンサボテンは分かるとして、法律家の舌や義母の舌とは意味深長な名前ですね。

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2012年5月24日 (木)

ピンクのオダマキ 
Aquilegia hybrida

こんなオダマキ(Aquilegia hybrida :キンポウゲ科オダマキ属)が咲きました。


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オダマキは交雑し易く、狭いところでいろいろ育てていると、こぼれ種でこんなものが出てくることがあるようです。

ピンクと言うには濃いですが、萼も花弁も同じような色合いです。
背丈は30cmほどあります。
花の形は距が内に巻くブルガリス(Aquilegia vulgaris)系です。

こういう雰囲気のある花が咲くと新種作出に挑戦したくなります。


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2012年5月23日 (水)

白いアイリス 
Iris spuria ssp. ochroleuca

散歩の途中にイリス・スプリア・オクロレウカ(Iris spuria ssp. ochroleuca:アヤメ科アヤメ属)が咲いていました。


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これはチョウダイアイリス(長大アイリス、イリス・オクロレウカ:Iris ochroleuca)です。

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基本種のイリス・スプリアはエーゲ海の島々を含むギリシャからトルコにかけて、北アフリカを含む地域が原産地です。
夏に水がなくなるような腐食質の豊富な湿った土地や日陰になる川床にコロニーを作ります。

園芸品種の作出地である米国では butterfly iris(蝶々アイリス)やseashore iris(海岸アイリス:Iris spuria ssp. maritima)と呼ばれ、紫、ブルー、黄色など様々な花色が見られます。
園芸的に改良が進んでいるアイリスですが、それだけ変異が出やすい訳で、分布している地域に多くの亜種が知られています。
すらりとした姿もあって切り花に用いられることが多いようです。

イリス・スプリア・オクロレウカは外花被片(大きく垂れている花弁)の基部が黄色の白花種です。
イリス・オクロレウカ(Iris ochroleuca)という、同じような学名を持つ白いアイリスがありますが、これはチョウダイアイリス(長大アイリス)と呼ばれるように、見た目が同じでも大きさが違います。
イリス・スプリア・オクロレウカはチョウダイアイリスの半分ほどの背丈50〜60cmしかありません。

一番下の写真で手前に垂れている花披片に黄色いヒゲが生えているのがわかるでしょうか。
これがイリス・スプリア・オクロレウカとチョウダイアイリス決定的な違いです。

種小名スプリアは「偽りの、仮性の」という意味のラテン語で、このアイリスの花披片にヒゲ状の突起がないのでつけられました。リンネさんが1753年に命名したぐらい古くから知られているアイリスです。
オクロレウカは「黄白色を帯びた」という意味で、花弁の基部が黄色を帯びていることを指しています。


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2012年5月22日 (火)

北海道からやってきた 
Hieracium caespitosum

キバナコウリンタンポポ(黄花紅輪蒲公英:Hieracium caespitosum:キク科ヤナギタンポポ属)が咲きました。


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3月頃、空いたポットになにやら全縁で長い毛が生えている葉が出てきました。寒さで縮こまって厚くなった葉だったのでムラサキ科の植物かなと思いました。
育ててみると、5月になって毛の生えた花茎を出し、どんどん伸びてキク科植物らしき黒い蕾をつけ出しました。

ヨーロッパ原産で草原の道路脇などに咲いているキク科植物で、すでに日本にも侵入しています。以前北海道の草原のあちらこちらで見た黄色い花もキバナコウリンタンポポでした。
花が咲く頃には花茎は伸びて50〜60cmになり、茎頂にタンポポのような舌状花の集まった頭花を10個以上つけます。
葉は15cmほどの薄い全縁の倒披針形をしており、粗く白い毛が生えています。

ヨーロッパのヤナギタンポポ属はもともと区別が難しいのですが、さらに複雑に交雑しており、種類は
Hieracium caespitosum とは限らず Hieracium pratense 、あるいは Hieracium hybridum とするのがよいのかもしれません。

属名ヒエラキウムは鷹(hierax)が視力を高めるためにこの草を食べていたからという言い伝えがあったのでつけられたようです。
種小名カエスピトスムは「群がって生える」という意味で、多分蕾が団子状態でついているからではないかと思います。。
英名は meadow hawkweed(原地の鷹草)、yellow hawkweed(黄色鷹草)です。


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2012年5月21日 (月)

根元まで裂けた花 
Goodenia ovata

ご近所にグーデニア・オバタ(Goodenia ovata:クサトベラ科グーデニア属)が咲いていました。


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Goodeniaoovata3


グーデニア属は数種を除いてオーストラリアに約200種が知られています。

グーデニア・オバタは北部や南部を除いたほとんどの地域のの森林地帯に分布しています。

葉腋につく幅1cmほど黄色い花は正面から見ると5弁のように見えますが1枚の花冠です。
そのことは上から見ると普通でないその特徴が明らかになります。
花は扇状の花冠の両端が深裂して上に折れ曲がり、真ん中の花冠が3裂している構造なので、前から見ると上唇2裂、下唇3裂の唇状花に見えます。
真ん中の写真のように、上から見ると花弁の上部は萼の中まで裂けたように見え、雌しべも5本の雄しべも掃き出しになっていて丸見えです。

雌しべの柱頭は花粉を受け止めやすくするためにヘラ状の包膜が発達しています。これはクサトベラ科植物の特徴だそうです。
先が尖る楕円形の葉には小さいけれど鋭い鋸歯があり、葉脈が3脈に通っています。

若い頃は這い性が強いのですが、徐々に背丈が出だし、最終的には2mを越えるようになります。

属名のグーデニアはグッデナフ(Samuel Goodenough:1743–1827)さんに因みます。彼は英国北西部カンブリア州カーライルの主教(英国国教会の司祭)で、その片手間に植物学の研究と収集を行っていました。
種小名のオバタは「卵円形の」という意味で、葉の形を指しています。
英名は Hop Goodenia(ホップ(ビールに使うホップ)・グーデニア)です。

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2012年5月20日 (日)

ロッキーオダマキ 
Aquilegia rockii

アクイレギア・ロッキィ(Aquilegia rockii:キンポウゲ科オダマキ属)が咲きました.


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アクイレギア・ロッキィは中国四川省、雲南省、両省に接するチベット自治区東部にかけての海抜2500〜3500m級の高山で見られるオダマキです。
1946年になって分類確定された、比較的新しい種類です。

命名者のムンズ(Philip A. Munz1892–1974)はロッキィに似ているけれど距が3mmしかないオダマキを採取したのですが、最終的にはフウリンオダマキ(Aquilegia ecalcarata)に分類したと述べています。そのような経験に基づいて、彼はロッキィをフウリンオダマキと中国中部に分布するオオヤマオダマキの小型種(Aquilegia oxysepala v. kansuensis)との交配種だと推測しました。オオヤマオダマキと分布地域は重なっているのですが、ロッキィはフウリンオダマキ同様さらに高い山に生息しています。

径3cmほどの赤紫色のスリムなオダマキです。ポットで育てると30cmほどの背丈ですが、最終的には60cmほどになります。
オオヤマオダマキと色合いは似ていますが、オオヤマオダマキが花弁の先が黄色いのに対して、ロッキィは花弁は萼と同じ色で、エッジにクリーム色が入ります。

種小名(rockii)は、ウイーン生まれの米国人ロック(Joseph Francis Charles Rock:1884–1962)さんに因んでつけられました。彼は25年の長きにわたって中国に住み、その間各地を探検し、シャクナゲを中心に500種以上の中国の植物を採集した植物学者です。


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2012年5月19日 (土)

今年のギンラン 
Cephalanthera erecta

先週土曜日、去年見たハイキングコースのギンラン (銀蘭: Cephalanthera erecta:ラン科キンラン属)に会いに行きました。


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上2枚は2012年5月12日、これは19日の花の散った様子。

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しかし去年ほど咲いていませんでした。3本が花をつけていただけでした。
今日行ってみると3本以外にも株は確認できるのですが、花をつけていませんでした。

ギンランは地生蘭で、兵庫県レッドデータランクCの絶滅危惧種に指定されています。
砂防ダムのために整備された側道脇の空き地に咲いていました。まさにこんなところにという場所です。

ギンランは山地の林内に生え、茎の高さは10~20cmで、葉を2〜3枚つけます。
茎頂に長さ1cmほどの白色い花を数個つけます。唇弁には短い距があるので蘭らしくありません。
また側弁はあまり開かないので、咲いているのか蕾なのかわかりにくいです。

属名のセファランテラは cephalos(頭)とanthera(葯)で「頭部にある大きな葯の」という意味で葯の形に由来します。
種小名エレクタは「直立した」という意味です。

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2012年5月18日 (金)

黄葉のテマリシモツケ 
Physocarpus opulifolius 'Luteus'

公園にアメリカテマリシモツケ「ルテウス」(フィソカルプス・オプリフォリウス:Physocarpus opulifolius 'Luteus':バラ科フィソカルプス属)が咲いていました。


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フィソカルプス属は北アメリカと東アジア北部に13種が知られています。
落葉低木で、ボールのように丸く散形状総状花序に花をつけるのでテマリシモツケ(手鞠下野)と呼ばれます。

北米東部原産なので和名はテマリシモツケの中でも米国原産を強調してアメリカテマリシモツケとつけられています。
「黄色い」という意味の園芸品種の「ルテウス」は、葉が美しく、若葉のうちは黄金色で、後に美しいライムグリーンに変わります。秋まで常緑に変わらない株もあるそうです。

花も中心部が黄色くシモツケより明るく感じます。開花後しばらくすると中心部はピンク色を帯びてきます。蕾のピンクといい組み合わせです。
3裂する葉は目を引く美しい葉色です。

属名フィソカルプスはギリシャ語で physa(泡)と karpos(果実)を意味し、果実が膨らんでいることに由来するそうです。
種小名オプリフォリウスは「ヨウシュカンボク(洋種肝木)のような葉(folius)の」という意味で、葉の形がヨーロッパに分布するヨウシュカンボク(Viburnum opulus)の3裂する葉に似ているからです。しかし3裂しない「ルテウス」もあるようです。

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