2020年7月12日 (日)

トゥルヌフォールさんのタツナミソウ Scutellaria tournefortii

梅雨でサボっている間にタツナミソウ、スクテラリア・トゥルヌフォーリィ(Scutellaria tournefortii:シソ科タツナミソウ属)が咲いていました。

スクテラリア・トゥルヌフォーリィはトルコからイラン北部の乾燥した山地に広く分布する多年草です。
一昨年秋に咲いたのですが、昨年は花を開いていません。夏前から秋にかけて咲くようです。

詳しくはこちらをご覧ください。

 

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2020年6月 6日 (土)

べレノフスキーさんのタツナミソウ  Scutellaria albida subsp. velenovskyi

スクテラリア・アルビダ・ベレノフスキイィ(Scutellaria albida subsp. velenovskyi:シソ科タツナミソウ属)が咲いています。

基本種のスクテラリア・アルビダは、リンネさんが命名したぐらいイタリアからイランまでヨーロッパ、アジアに広く分布しています。
この亜種ベレノフスキイィは中央ヨーロッパから東ヨーロッパに位置するカルパティア山脈(Carpathian Mountains)の乾燥した牧草地に自生するタツナミソウです。
白い花をつけ、その花も葉や茎も白い腺毛で覆われており、白っぽい印象しかありません。

スクテラリア・アルビダ・ベレノフスキイィについて詳しくはこちらをご覧ください。

 

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2020年6月 3日 (水)

本当に小さいオーニソガラム Ornithogalum hispidum subsp. bergii

オルニトガルム・ヒスピデゥム・バリィ(Ornithogalum hispidum ssp. bergii:キジカクシ科オルニトガルム属)が咲きました。

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どういう訳か、花茎に輪っかができています。
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葉っぱがあってまっすぐに伸びることが出来ませんでした。
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基本種のオルニトガルム・ヒスピデゥム(Ornithogalum hispidum ssp. hispidum)は、南アフリカ北ケープ州のナマクアランド(Namaqualand)から西ケープ州中西部のウースター(Worcester)にかけての粘土質の台地や岩石の混じる粘土斜面に自生していますが、亜種のオルニトガルム・ヒスピデゥム・バリィ(Ornithogalum hispidum ssp. bergii) は分布地が異なり、西ケープ州のケープタウン北部ダーリング(Darling)から南部のヘルマナス(Hermanus)までの地域の岩石が露頭する砂地の低山地に分布しています。

非常に矮性というか、全体が小型のオルニトガルムです。
40cmまでの草丈といわれていますが、この株は20cmもありません。

球根は長さ5〜10mmほどのらっきょう漬のような白い半透明の球根です。
種小名の「毛深い、凸凹の」という意味のラテン語の通り、3〜6枚の根生する茶色っぽい黄緑色の葉は、非常に細く白い毛が生え、長楕円形をしています。花茎が上がる頃には葉は萎びてき、開花時には枯れてしまいます。

葉の付け根から花序をつけた緑の花茎が上がってきます。地際に筒状の茎を抱え込む覆いがあります。しばしば斑点があます。
花序に数輪の白い縞の入った蕾がついていることがわかるようになる頃には、花茎は細くて堅い濃茶紫色に変わっています。
この花茎、球根から出た頃、葉に押されたりして輪をつくったり、横の方向に帯びたりします。ポットを動かして、陽の当たる方向が変えたりすると、妙にくねくねと曲がってしまいます。

総状花序につく花は純白の径1〜1.5cmで、花の裏には緑の筋があります。
花は就眠活動をし、朝遅く開き、夕方には閉じてしまいます。

亜種バリィは花糸の下方が翼状になり、種子には密に棘の突起があります。現地での花期は12月〜1月。
亜種ヒスピデュムは花糸が糸状か下方で広がっています。種子の表面は滑らか、イボ状の突起、低密度に棘状突起があり、現地の花期は8月〜10月。 

基本種のオルニトガルム・ヒスピデゥムはコペンハーゲン大学植物園の園長を務めデンマークの植物学者イェンス・ホネマン(Jens Wilken Hornemann:1770-1841)さんが1813年に命名しています。

ドイツの植物学者ディーデリヒ・シュレクテンダール(Diederich Franz Leonhard Schlechtendal:1786-1866)さんが1826年にオルニトガルム・バリィ(Ornithogalum bergii)と命名しました。

この時の種小名バリィはスエーデンの医者で植物学者のパータ・バリ(スエーデンでは山(berg)をバリと発音しますので、名前もそう読むのだろうと思います。英語読みではペーター・ベルグ)(Peter Jonas Berg:1730–1790)さんに因みます。バリさんはリンネさんと共にウプサラで植物学を学んだ方です。

1978年になって南アフリカの植物学者アンナ・マウブ(オーバーメーヤー)(Anna Amelia Mauve (née Obermeyer):1907 – 2001) さんがオルニトガルム・ヒスピデゥムの亜種と再分類しました。
異学名が10を越えるほどあり、混乱があったことをうかがわせます。

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2020年6月 2日 (火)

スポンジの花 Adlumia fungosa

アドルミア・フンゴサ(Adlumia fungosa:ケシ科アドルミア属)が咲いています。

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蕾はコリダリスのような形をしています。
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巻きひげの近くにできた花序をアップしました。
葉と蕾が混在しています。
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アドルミア属は2種だけが知られており、一つは大井 次三郎(1905-1977)さんが命名した朝鮮半島や中国に分布するアドルミア・アジアティカ(Adlumia asiatica)です。
米国に分布するもう一種が、このアドルミア・フンゴサです。最近までディケントラ(Dicentra)属に分類されていたツル性の植物です。

分布する地域は北はカナダ東部のニューブランズウィック州からオンタリオ州やミシガン州まで、南はノースカロライナ州、テネシー州までといわれていますが、主に米国東部のアパラチア山脈の北東部を占めるアレゲニー山脈です。
湿潤で森林の日陰になる斜面に自生する2年生の植物ですが、アレゲニー山脈でも珍しくなっているといわれています。

秋からロゼッタ状に出た葉柄から3〜4回羽状深裂する丸形の葉を広げたまま冬を越し、春になると巻きひげのつく細い茎を伸ばします。葉はやや黄色がかった緑をしています。

5月頃に葉脇から非常に小さな蕾を多数(20〜30個)つけた花序が現れます。集散花序につく花は、白から薄いピンク、紫がかったピンクをしています。長さ10〜15mm、幅3〜7mmの左右対称の壺状で、垂れ下がって咲きます。外花弁は左右に開き、内花弁が少し顔を覗かせます。10月頃まで咲き続けます。

ここではまだ60cmほどですが自生地では3mにも伸びるそうです。

アレゲニー(ペンシルベニア州アレゲニー郡、あるいはアルげニー山脈の)ツル(Allegheny vine )、ツルフマリア(climbing fumitory) 、ヤマフサカガリ(mountain fringe )などと呼ばれています。

属名アドルミアは米国の測量士、裁判官、植物学者のジョン・アドルム(John Adlum:1759–1836)さんに献名されています。アドルムさんはヨーロッパ種のブドウが根付かなかった米国で地場のカタウバブドウ(Catawba grape)を育て、アメリカで最初に国産ワイン醸造に成功した方です。

種小名フンゴサはラテン語で 「穴だらけの、スポンジの」という意味です。花弁の中がスポンジ状になっていることを指しています。スポンジ状といっても、穴が沢山開いたような材質でできているのではなく、花弁の中に白い繊維の詰め物で満たされ、布団のようにふかふかになっています。詰め物の繊維に花糸や葯が引っ付いているようです。

トルコ系フランス人で、若い頃に渡米したコンスタンチン・ラフィネスク(Constantine Samuel Rafinesque:1783-1840)さんが1907年に命名しています。ラフィネスクさんは独学で語学、植物学、動物学などを勉強し、米国先住民がアジアより移動してきたことや、ダーウインさんより早く進化論を唱えました。進化論に関しては、後にダーウインさんが彼からアイデアを借用したことを認めています。しかしラフィネスクさんの先駆的な知見は伝統的研究者から反感を買い、権威主義的学会から嫌われました。ルイスとクラークらの植物探検旅行に参加することを2度もジェファーソン大統領に願い出ましたが拒否されています。

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2020年5月29日 (金)

房ムスカリ Muscari tenuiflorum

レオポルディア・テヌイフロラ(Leopoldia tenuiflora :キジカクシ科レオポルディア属)が咲きました。

5月半ば以降にのんびり咲き始めます。だいたい房ムスカリの仲間はのんびりとしています。
先日のムスカリ・ピナールディ(Muscari pinardii:キジカクシ科ムスカリ属 )と大きさ以外はよく似ています。
以前ムスカリ・テヌイフロルム(Muscari tenuiflorum)と呼ばれていたこともありました。

レオポルディア・テヌイフロラについて詳しくはこちらをご覧ください。

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