2009年5月31日 (日)
筋金入りのテトラネウリス
Tetraneuris scaposaHymenoxys,Hymenoxys scaposa,ヒメノキシス
テトラネウリス・スカポサ(Tetraneuris scaposa:キク科テトラネウリス属)が咲いています。
米国テキサス州、コロラド州、オクラホマ州、アーカンサス州、メキシコ北部に分布する背丈30cmほどの常緑性の植物です。何しろ「筋金入り」ですから暑さと乾燥にはめっぽう強そうです。
現地では4スジ・デージー(Four-nerve Daisy)と呼ばれています。なるほど花びら1枚に4本の焦げ茶色のスジが入っています。花びらの裏側はもっとくっきりと、極細のサインペンで落書きしたように描かれています。
本当に筋金入りなんですね。
園芸的にはヒメノキシス(Hymenoxys,Hymenoxys scaposa)という異学名の属名で流通しています。
種小名のスカポサは「花茎のある」という意味で、他にテトラネウリス・アコーリス(Tetraneuris acaulis)という種類がありますが、こちらは「丈の低い」種類で、花びらにもスジが入っていません。
2009年5月30日 (土)
アフリカの花嫁という黒種草
Nigella papillosa 'African Bride'
ニゲラ・パピロサ「アフリカン・ブライド」(Nigella papillosa 'African Bride':キンポウゲ科ニゲラ属)が咲きました。
スペイン南部からポルトガル、北アフリカに分布している二年草(一年草)です。それでスペインのニゲラという意味の Nigella hispanica という学名が使われることがあります。
パピロサという種小名は「乳頭状の」という意味ですが、蕊の特徴を指しているのでしょうか。
パピロサは蕊が暗紫紅色をしているのが特徴で、「アフリカン・ブライド」のような白花だけではなく青花もあります。
ニゲラの中では5cmほどの大きめの花を咲かせます。
花びらの葉に見えるのは萼片で、花弁は密腺に変化して蕊の周囲についています。先が2つに分かれた紺の縞のある付属物(画面をクリックするとよく分かります)がそうです。
花のすぐ後ろにある細い葉のようなものは総苞です。
コントラストが美しいニゲラです。


ここから下は「ペルシャン・ジュエル」という品種のニゲラ・ダマスケナ(Nigella damascena 'Persian Jewel':キンポウゲ科ニゲラ属)です。少し小さめの八重咲きです。
2009年5月29日 (金)
日本のハニーサックル
Lonicera japonica
近所の空き地にスイカズラ(吸葛:Lonicera japonica:スイカズラ科スイカズラ属)が咲いていました。
スイカズラは蔓性低木で、葉の腋から花柄を出し、2個並んで花を咲かせます。
長さ3cmほどの花は、始めは白で後に黄色に変わっていきます。それで金銀花(きんぎんか)と呼ばれています。
花には甘い香りがあり、花筒から吸うと蜜を味わうことができます。
洋の東西を問わず、人はスイカズラ類から密を吸っていたようで、英名もハニーサックル(honeysuckle:密吸い)です。
以前「 忍冬(すいかずら)の花のように」という洋画がありましたが、原題は Honeysuckle Rose でした。花はフラワーなんて野暮な表現ではなくローズって言ってもいいんですね。
もっともこのローズは、女性を指しているんでしょうけど・・・・・



2009年5月28日 (木)
やさしい色合いの白妙菊
Senecio leucostachys
公園でセネシオ・レウコスタキス(Senecio leucostachys:キク科セネシオ属)に出会いました。
セネシオ属といっても多肉植物を思い浮かべる方も多いでしょうが、シネラリア(サイネリア)もこの仲間に含まれるほど、低木や蔓植物など、多種多様の姿をしています。
セネシオ・レウコスタキスはアルゼンチン南部原産の亜低木(幹が木化します)で、背丈が50〜60cmになります。
シロタエギク(白妙菊:Senecio bicolor)と良く似ていますので、シロタエギクやダスティ・ミラー(Dusty miller)と呼ばれることがありますが、黄色い花ではなく、このような筒状花だけのクリーム色の花をつけます。
白色の微毛が生えているので銀白色に見える葉は、切れ込みが深く、細長く分かれています。
5月のジューンベリー
Fruits of juneberry
アメリカザイフリボク(Amelanchier canadensis:バラ科ザイフリボク属)の実が色づき始めました。。
カナダ東部、アメリカ東部に分布するザイフリボク(采振木)の仲間です。
4月始めに咲く花はこんなにかわいい花です。
英名はジューンベリー(juneberry)と言い、6月に果実が実ります。
しばらく前はグリーンの実でしたが、ばらばらに明るい赤になり、暗紅色に変わっていきます。
暗紅色になった実から雀がついばんで、傷物にしていきます。
私も食べてみましたが、全く酸味がなく上品な甘さがありました。
ただ小さい種が邪魔でした。


これぐらい色が濃くなったものが食べ頃でした。
2009年5月27日 (水)
シベリヤのアネモネ
Anemone crinita
アネモネ・クリニタ(Anemone crinita:キンポウゲ科イチリンソウ属)が咲いています。
アルタイ山、バイカル湖などの東シベリアから北モンゴル地方の草原地帯に生育しているアネモネです。シベリヤの短い夏に咲くアネモネと思っていたら、花の時期が長く、4月から10月まで咲いているようです。
異学名をアネモナスツルム・クリニツム(Anemonastrum crinitum)といいますが、アネモナスツルム属は同じ地方に自生しているアネモネにもつけられています。アネモネの中のどのような特徴を持った仲間なのかわかりません。
2009年5月26日 (火)
もうひとつの白いブラシの木
Melaleuca cquarrosa
ご近所の家の前でメラレウカ・スクアロサ(Melaleuca squarrosa:フトモモ科メラレウカ属)が咲いていました。
メラレウカ属は140種もある植物ですが、東南アジアの1種を除いてオーストラリア原産の常緑低木です。
花は白やクリーム色、まれに赤色やピンク色で、枝先にブラシ状につきます。カリステモン属に似ていますが、花の構造が違うそうです。
メラレウカ・スクアロサはオーストラリア東部原産で、せいぜい3mほどにしかならず、枝が細かく出る品種です。葉も1cmほどの小さな葉です。花もカリステモンに比べると小さく、花序も短いようです。
センテッドペーパーバーク(scented paperbark)という英名を持ち、幹をつかんでみると、樹皮が紙を巻いたようにふわふわしています。それで樹皮メラレウカと呼んだりするそうです。


豆と平行進化?
Polygala myrtifolia
ポリガラ・ミルティフォィア(Polygala myrtifolia:ヒメハギ科ヒメハギ属)が咲いていました。
ヒメハギの仲間は世界には600種ほどあるという大きな属で、日本にもヒメハギなど数種が自生しています。
ポリガラ・ミルティフォィアは南アフリカに分布する1〜2mの低木です。
ご覧の通りマメ科植物に似ていますが遠縁でも何でもなく、似たような環境の中で進む平行進化によるものだそうです。
左右対称に開いている2枚の花びらは花弁ではなく、旗弁のような萼、2枚の下唇弁のような萼とあわせて5枚ある内の2枚の萼片(翼弁)です。花は両翼で3cmほどあります。
鞘状に旗弁と竜骨弁がしべを取り囲み、その中に雄しべや雌しべあり、雄しべや雌しべを見ることができません。糸状に裂けていているのは雄しべや雌しべではなく、竜骨弁の先が裂けて白いヒゲのように見えます。
2009年5月25日 (月)
お気に入りのアンチューサ
Anchusa leptophylla, azurea, officinalis
早春からアンチューサ(アンクサ)・レプトフィラ(Anchusa leptophylla:ムラサキ科ウシノシタグサ属)が咲いているのですが、この品種を特定できず、今頃お披露目です。
「タッセルブルー(Tassel Blue)」という品種名で出回っていますが、世界的には「ブルーシャワー(Blue Shower)」という名が有名です。同じものかどうか分かりません。日本の園芸業者の中には、販売ライセンスを取って違う品種名で販売することが多いからです。
アンチューサの仲間はヨーロッパ、西アジア、赤道アフリカに分布していますが、アンチューサ・レプトフィラはトルコに分布しています。アンチューサ・レプトフィラにはインカナ(Anchusa leptophylla ssp. incana)という亜種があり、葉や分枝の様子から「タッセルブルー」はこれではないかと思います。
トルコでは多年草となっていますが、日本では二年草扱いのようです。
アンチューサの中では花弁の付属物がワスレナグサっぽいので一番お気に入りです。
蕾が開いて受粉前は、雄しべが見えて、副花弁が半透明になっています。



これはアンチューサ・アズレア(Anchusa azurea:ムラサキ科ウシノシタグサ属)です。
直立性で50cmを越える高さになります。耐寒性多年草です。
副花冠が土手のようになるのではなく糸状になっています。髭のようですね。

これはアルカネットと呼ばれているアンチューサ・オフィシナリス(Anchusa officinalis:ムラサキ科ウシノシタグサ属)です。
ハーブとして利用されているのはこれです。全体に微毛が生えていて、ざらざらします。
2009年5月24日 (日)
白いブラシ
Callistemon speciosus
カリステモン・スペシオスス(Callistemon speciosus:フトモモ科カリステモン属)が鉢植えで咲いていました。
先日の赤いブラシのような木の白花種です。
蕊の付け根のあたりが明るい緑色をしているので、遠目に見るとグリーンの筋が入っているようです。
葉は青みがかったグリーンで、夾竹桃の1/5ほどの形と大きさです。
白いブラシ状の花が咲くものには、葉の形が槙の葉のように細いマキバブラシノキ(槙葉ブラシの木:Callistemon salignus)もあります。



ロータスの花
Lotus hirsutus 'Brimstone'
冬に見たロツス(ロータス)・ヒルスタス「ブリムストーン」(Lotus hirsutus 'Brimstone':マメ科ミヤコグサ属)に花が咲いていました。
ロツス・ヒルスタスは地中海沿岸、ポルトガルに分布する常緑低木です。
「ブリムストーン」はやや立ち上がる傾向のあり、背丈は30cmほどになります。
銀緑色の葉が新芽の時にはクリームイエローになり、特に寒い時には黄色の花のように見えます。花のない時に好ましいアクセントを生み出します。
種小名は「短い剛毛の生えた」という意味ですが、全体に産毛が生えて柔らかです。それで葉はパステルカラーに見えるんですね。



2009年5月23日 (土)
黄色いランタンオダマキ
Aquilegia canadensis 'Corbett'
アクイレギア・カナデンシス「コルベット」(Aquilegia canadensis 'Corbett':キンポウゲ科オダマキ属)が咲きました。
以前ご覧いただいたアクイレギア・カナデンシスの黄花種です。
発見したメリーランド州モンクトン、ブルーモント・ナーセリーのリチャード・シモンさんが、近くのコルベットという小さな町にちなんで名付けたそうです。ですから園芸種ではなく原種ということになります。
全体から赤い色素が抜けてしまった突然変異種のようで、葉も明るいグリーンです。


もう一つのホワイトレースフラワー
Orlaya grandiflora
公園にオルライヤ(オルレヤ)・グランディフローラ(Orlaya grandiflora:セリ科オルラヤ属)が咲いていました。
ヨーロッパ原産の一年草です。白いレースのような花をつけるのでホワイト・レース・フラワー( White Lace Flower)という英名があります。
ホワイト・レース・フラワーというともう一つのホワイトレースフラワー(Ammi majus:セリ科ドクゼリモドキ属)があります。アン女王のレース(Queen Anne's Lace)とも呼ばれていますが、アン女王のレースに比べると、こちらの方が繊細です。
特に花が開く前の蕾が美しい!
苞葉のエッジが半透明で、縞が入っているように見えて、これまた素敵です。
2009年5月22日 (金)
怪人どう?
Ajuga ciliata v. villosior
カイジンドウ(甲斐竜胆:Ajuga ciliata v. villosior:シソ科キランソウ属)が咲きました。
日本全国の落葉樹の林床や草原などに自生しており、花色も青紫のものから赤紫のものまであるようです。
種小名は「縁毛のある」という意味、さらに亜種名は「長軟毛のある」という意味です。強調しているように、とにかく葉だけではなく全体に白短毛が多く、白っぽく見えます。
カイジンドウというのは甲斐の国に咲く竜胆がなまってついたと言われています。
花の幅は1cmを越え、キランソウ属として大きな花です。花はだらだらと咲き続けるのではなく短期間のうちに散ってしまいます。
沢のリシマキア
Lysimachia leucantha
サワトラノオ(沢虎の尾:Lysimachia leucantha:サクラソウ科オカトラノオ属)が咲きました。
関東から南部の太平洋側、四国、九州に自生し、朝鮮半島南部にも分布しています。
自生地では絶滅危惧IB類(近い将来に絶滅する危険性が高い種)に指定されています。
水辺に咲くので名前にサワとついています。そのせいか茎や葉が柔らかそうです。
山に咲くオカトラノオは垂れるほど花序が長いですが、ヌマトラノオ同様、サワトラノオは短いです。
種小名は「白い花の」という意味ですが、サワトラノオを含め他2種も白いです。しかしサワトラノオが一番ふっくらしていて、最も花が大きく見えるような気がして、この種小名は合っていると思います。



2009年5月21日 (木)
優しく抱きかかえられてカナダゲシ
Sanguinaria canadensis f. multiplex 'Plena'
八重咲きのカナダゲシ(Sanguinaria canadensis f. multiplex 'Plena':ケシ科サンギナリア属)が咲きました。
本来ならもっと早く咲くのでしょうが、なかなか芽が出ませんでした。
約1ヶ月ほど遅れて開花です。
米国東部の一属一種のケシ科の宿根草です。
属名のサンギナリアは「血」を意味し、横走する根や茎を切ると赤い汁液が出ることから名付けられたと言われています。英名でbloodrootと呼ばれるのも同じ所に注目したからでしょう。
花は初めの頃晴れた日には開き、曇った日は閉じています。厚みがあるけれど透き通った葉は、苞葉のように、花を優しく抱きます。優しい葉に包まれた花は幸せですね。
でも花が就眠運動をしなくなる頃には、茎も伸びて、葉は花とは別の茎から出ていることがわかります。この葉が苞葉でないことに気づきます。
この頃になると、孔雀の羽のように花の後ろで開いてます。葉はこれ1枚しか出てきません。


2009年5月3日 葉が花を優しく包んで顔を出しました。
2009年5月20日 (水)
3人静
Chloranthus serratus
山にフタリシズカ(二人静:Chloranthus serratus:センリョウ科センリョウ属)が咲いていました。
沖縄を除く日本全国の薄暗い山林の中で見つけることが出来ます。
十文字に開いているように見える葉の付け根から数本の穂状花序を出し、丸い白い花をつけます。花弁も萼もなく、3個の内側に葯を包み込む葯隔(つまり雄しべ)が花状に見えています。
花序は必ずしも2本ではなく、3本立っているのも普通に見かけます。5本立っているのもあります。
この花の名について「静御前が亡霊と舞っている」という説明がをよく見かけますが、単にヒトリシズカからの連想でしょうね。花を見て亡霊を連想する人がいるというのは・・・・・



ピンクのモーズイカ
Verbascum phoeniceum 'Southern Charm'
バーバスカム・フォエニセウム「サザンチャーム」(Verbascum phoeniceum 'Southern Charm':ゴマノハグサ科モウズイカ属)が咲きました。
以前ご紹介したバーバスカム(モウズイカ)と同じ種類ですが、より園芸化された品種です。
葉に微毛が生えて銀色になる背丈の高い種類とは違い、これは50〜60cmほどの細い花茎を立てます。
雨に当たって花が重たくなると地際から曲がってしまうほど軟弱な花茎です。
葉も厚みはぺらぺらで、普通の濃い緑色です。
2009年5月19日 (火)
いろいろなコバノタツナミソウ
Scutellaria indica v. parvifolia
コバノタツナミソウ(Scutellaria indica v. parvifolia:シソ科タツナミソウ属)がそろそろ終わりそうです。
コバノタツナミソウはタツナミソウに似ていますが、茎は地を這い、葉は1㎝ほどの小さな丸い葉をつけます。植物全体に微毛が生えていて、葉はビロード状で厚みがあります。
タツナミソウは一方向に向かって波のように花がつきますが、コバノタツナミソウはやや向きが一定していないような気がします。
タツナミソウ同様、コバノタツナミソウも花の色に変異があります。
下2種は葉に微毛が生えません。外国種の別種かもしれません。
基本種です。
下唇部に模様が入っています。

赤花種(Scutellaria indica v. parvifolia f. rosea)です。
基本種のように下唇部に模様が入っています。

白いコバノタツナミソウ(Scutellaria indica v. parvifolia f. alba)です。
下の二色咲きコバノタツナミソウによく似た短毛のない、少し照りのある葉をしています。

二色咲きの品種(Scutellaria indica v. parvifolia f. bicolor)です。
下唇弁には模様がありません。
白い尾長オダマキ
Aquilegia scopulorum f. alba
白いアクイレギア・スコプロラム(Aquilegia scopulorum f. alba:キンポウゲ科オダマキ属)が咲きました。
アクイレギア・スコプロラムは、「岩の」という種小名のように、米国のユタ州中部からネバダ州南部にかけての石灰岩の高山地に自生しています。分布が重複するアクイレギア・カエルレア(Aquilegia coerulea or caerulea)の矮性種と考えられています。
カエルレアが背丈が50〜90cmあるのに対して、スコプロラムは10cmほどで花をつけます。もちろん花の大きさも径5cmほどで、半分ぐらいの大きさですが、よく似ています。
アクイレギア・スコプロラムの基本種は花冠も萼もブルーの花です。
背丈に比例して葉も小型です。
アクイレギア・スコプロラムの特徴は、気ままに泳ぐ細くて長い距にあります。



2009年5月18日 (月)
赤いブラシ
Callistemon citrinus
散歩の途中、キンポウジュ(錦宝樹:Callistemon citrinus:フトモモ科カリステモン属)が咲いていました。
約30種あるキンポウジュの仲間はほとんどがオーストラリアに分布しています。
日本には明治の中頃渡来していますが、欧米にはすでに18世紀過ぎに伝わり庭木として利用されています。
キンポウジュと呼ばれているのはカリステモン・シトリヌスですが、ブラシノキはカリステモン・スペシオスス(Callistemon speciosus)で別の品種です。しかし一般には「キンポウジュ」イコール「ブラシノキ」と受けとられています。
実のところ、この木もキンポウジュかブラシノキかわかりません。あまりに似ていてどれも同じに見えてしまいます。この仲間は花が同じなので区別がつきません。
2009年5月17日 (日)
斑入りのトベラ
Pittosporum tobira f. variegata
散歩の途中、斑入りのトベラ(Pittosporum tobira f. variegata:トベラ科トベラ属)を見かけました。
トベラの仲間は世界に160種あると言われていますが、トベラは日本を始め東アジアに分布しています。
斑入りの園芸種としてはニュージーランド原産の品種(和名がクロバトベラ)が有名ですが、この白覆輪の斑入り葉は外に巻いているのでトベラ(Pittosporum tobira)の斑入り種だろうと思います。
トベラの花は開きはじめはほぼ白色ですが、そのうちクリーム色になってきます。
トベラは雌雄異株で、雄株の花は立派な雄しべがありますが、雌株の花は柱頭が3つに分かれた雌しべと情けない5本の雄しべがついています。ですから写真の株は雌株です。
白覆輪の斑入りトベラは初めて見ました。明るい葉色の中に、白(正確にはクリーム色)一色の葉もあって、見栄えのする植栽でした。


メタリックなペンステモン
Penstemon heterophyllus 'Electric Blue
昨日、すぐ横の高校から新型インフルエンザ患者が出たとかで、中継車が3〜4台出て騒がしくなっています。
報道関係者がうろうろしているのを横目で見ながら散歩している途中で、こんな可愛いペンステモンを見かけました。
ペンステモン・ヘテロフィルス「エレクトリック・ブルー」(Penstemon heterophyllus 'Electric Blue':ゴマノハグサ科ペンステモン属)といいます。
ペンステモン・ヘテロフィルスは米国では フットヒル・ペンステモン(Foothill Penstemon)という名があります。フットヒルというのはカリフォルニア州ロス・アルトス・ヒル地方の地名のようです。
しかしペンステモン・ヘテロフィルスはメキシコ原産の多年草です。茎の基部が木化し、背丈が1.5mにもなるそうです。
原種もこのようなブルーにピンクが入る色合いです。
エレクトリック・ブルーという名の園芸種はその様子がもっとはっきりしているようで、写真のように、枯れかけのクシャクシャにになった花びらもメタリックに輝いています。
2009年5月16日 (土)
ピンクのノイバラ
Rosa multiflora f. adenochaeta
ツクシイバラ(筑紫茨:Rosa multiflora f. adenochaeta:バラ科バラ属)が鉢植えで咲いていました。
ツクシという名から推測できるように、九州に自生する野生のバラで、湿り気の多い場所に生えているそうです。
半蔓性で、直立する性質があり、自生状態では高さは2mほどになるそうです。
花は4cmほど、基本種のノイバラ(Rosa multiflora)に比べると大きな花です。そして大きく違うのが花色で、ピンクをしています。中心になると白っぽくなります。
花首、花房、蕾に赤い腺毛が多く生えていて、そのため茶色く見えます。



ベツレヘムの星
Ornithogalum arabicum
散歩の途中、オーニソガラム(オルニソガルム)アラビクム(Ornithogalum arabicum:ユリ科オルニソガルム属)の鉢植えを見かけました。
ヨーロッパではキリスト降誕を知らせた「ベツレヘムの星(Star of Bethlehem)」にちなんだ名を与えられていますが、オーニソガラム・ウンベラツム(大甘菜:Ornithogalum umbellatum)もベツレヘムの星と呼ばれます。
十字軍の遠征によって小アジアから持ち帰ったオーニソガラムをヨーロッパではベツレヘムの星と呼んだようです。
ポルトガルからギリシャまでの地中海沿岸地域、小アジアが原産です。
60cmもの花茎を伸ばし、3cmほどの純白の花を12個から15個つけます。このような形状ですので、切り花として利用されることが多いようです。
黒くて丸い雌しべと黄色い葯が、白い花びらの上にコントラストを作り出しています。それで「クロホシオオアマナ(黒星大甘菜)」という和名で呼ばれます。



2009年5月15日 (金)
まるで白い藤
Robinia pseudoacacia
近くの川の向こう岸にニセアカシアとも呼ばれるハリエンジュ(針槐:Robinia pseudoacacia:マメ科ハリエンジュ属)が咲いていました。
この時期神戸の山のあちらこちらに白い塊が見えるようになります。
以前は禿げ山だった六甲山の緑化に使われたハリエンジュが咲いているのです。ハゲシバリの別名があるように、マメ科植物の特徴である根粒菌によって成長が早いので、六甲山でも緑化植物として使われてきたようです。
例年ハリエンジュの花を写すために、急勾配の尾根道を息を切らして登っていました。尾根道であれば傾斜の下側に咲いている花を見下ろせるからです。
でなければ、樹高20mを越える高木ですから、下から見上げても花が咲いていることさえわかりません。
この写真のハリエンジュは川の向こう岸からこちらに垂れていて、目の前で花を愛でることが出来ました。こんなに楽をしてハリエンジュの花を見られるとは思いませんでした。
そういえば小学校の時3階の教室の窓の外にこの花が咲いていて、西田佐知子の「アカシアの雨がやむとき」のアカシヤがこの花だと物知りの友達に教えてもらったことを思い出しました。



2009年5月14日 (木)
のっぽという名のタツナミソウ
Scutellaria altessima
スクテラリア・アルテッシマ(Scutellaria altissima:シソ科タツナミソウ属)が咲き出しました。
東ヨーロッパの森の中に咲いているスクテラリアで、堅い茎を持ち背の高くなる種類です。
種小名は「背が最も高い」という意味で、学名につけられるほどの特徴で、60〜80cmになるらしいのですが、わたしの所では、鉢が小さいこともあって30cmを越えることはありません。
シソ科植物の葉は互生しますが、アルテッシマは花茎が伸びると対生する葉がつき、その腋から対になって花がついていきます。
アルテッシマは蕾の時からスクテラリアの特徴である萼部のお皿がはっきりしていて、お皿と花びらの様子が観察できます。
上弁は美しい青紫色、唇弁は白ですが、咲き始めはかすかにクリーム色をしています。
整った美しいツートンカラーの花です。



ピンクのニシキゴロモ
Ajuga yezoensis
今、ニシキゴロモ(錦衣:Ajuga yezoensis:シソ科キランソウ属)が咲いています。
ニシキゴロモは主に日本海側に分布するキランソウの仲間で、陽当たりのいい山地に自生しています。
花の色は非常に淡い青紫色から鮮やかな紅紫色のものまであるようですが、この個体はかなり赤みが強いようです。
また花びらが反転するように展開し、上花弁が短いので、典型個体と違って見えます。
鉢の中に他の草の中に咲いているので、草丈20cmほどの花茎をまっすぐ上に立てて花をつけています。
ニシキゴロモを始めキランソウ属は宿根草ですが、私に所のキランソウ属は宿根せず、タネあるいはランナーで更新しているのではないかと思っています。鉢から飛び出すことはなく、夏、あるいは冬には親株は枯れて、春になると必ず咲いています。ランナーを鉢で拾ってやらないといつのまにか消滅してしまいます。



2009年5月13日 (水)
本当に小さいベロニカ
Veronica arvensis
関係ないポットからベロニカの葉が出てきました。
しばらく大きくなる様子を見ていたら、タチイヌノフグリ(立犬の陰嚢:Veronica arvensis:ゴマノハグサ科クワガタソウ属)とわかりました。
本日は1回目に花の大きなベロニカをご覧いただいたので、今度は花の小さなベロニカです。
タチイヌノフグリの花は晴天の日のお昼前後のわずかな時間しか開いていません。なかなか写真になりません。
タチイヌノフグリの葉は、花に近いところと根に近いところでは形が違っています。春早くに出来る葉は丸っぽくて対生、花の付近では葉は尖った形になり、互生します。花の周りの葉は、大きく見えますが、花が3mmほどですから、長さ5mmほどの葉です。
野外では写真に納めるの難しい大きさです。
種小名は「畑の、野原の」という意味で、雑草という含みがあります。この種小名から推測して(vulgaris や arvensis はヨーロッパの自生植物に多いという勝手な思い込みです)ヨーロッパ原産の帰化植物です。
大きな花のベロニカ
Veronica gentianoides
ベロニカ・ゲンチアノイデス(Veronica gentianoides)が終わりかけています。
ベロニカ・ゲンチアノイデスは4月半ばにツヤのある大きな根生葉から花茎を立て、穂状に花を開き始めました。
ゲンチアノイデスという学名は「リンドウのような」という意味ですが、花は典型的なベロニカで、薄いブルーか、白地に薄紫のスジのある花をつけます。たぶんリンドウに似ているのは花のつき方だろうと思います。
1cmほどの大きい白い花にブルーの葯が似合っています。
拡大してみて、蕊の付け根に毛が生えているのに初めて気がつきました。他のベロニカにこのような特徴があるのか、花が小さくて確かめようがありません。
2009年5月12日 (火)
紫のモーズイカ
Verbascum phoeniceum 'Violetta'
バーバスカム・フォエニケウム「ビオレッタ」(Verbascum phoeniceum 'Violetta':ゴマノハグサ科モウズイカ属)が咲きました。
バーバスカムの和名はモウズイカといいますが、聞いただけでは、それなに?という感じですが、毛蕊花(もう・ずい・か)と書きます。花の雌しべに毛があるからです。
バーバスカム・フォエニケウムはヨーロッパ南部、アジア南部、東部に分布する二年草(自生地では多年草)です。
英名がパープル・マラン(purple mullein)というように、紫や赤が元来の花色ですが白を始めアプリコット色などの園芸種が作られています。
バーバスカムの中では比較的背が低く50〜60cmで、茎も細く、葉も薄く、華奢な容姿です。
この「ビオレッタ」は暑さに弱く、また水はけが悪いと根腐れをおこします。
ロゼッタ状の幼苗では夏を越すのに、花をつけるとたいがいは梅雨で枯れてしまいます。



2009年5月11日 (月)
山のツツジ
Rhododendron macrosepalum & reticulatum
少し前になりますが、山のハイキングコースにツツジが咲いていました。
これはモチツツジ(黐躑躅:Rhododendron macrosepalum:ツツジ科ツツジ属)です。
主に低い山地の明るい林間で見つけることができます。
はっきりした濃紅色の斑点が花弁にあります。葉は秋を迎えると紅葉し、それから落葉します。
花の萼や柄、葉(両面)などにねばねばした液体を出す腺毛が見られ、花粉媒介に役を供しない昆虫を捕殺し、花が食害されるのを防いでいます。
名前に接着剤を意味する餅、モチがついといわれています。
ムシトリナデシコが同じ工夫をしています。


これは少し前に咲いていたコバノミツバツツジ(小葉三葉躑躅:Rhododendron reticulatum:ツツジ科ツツジ属)です。
ミツバツツジは中部以西の太平洋側の低山で見かける落葉性のツツジです。
山が緑に色づく前の雑木林で紅紫色に色づくので自然に目に入ったきます。
花が咲いてから葉が出てきます。
枝先に三枚の葉をつけるのでミツバとついており、ミツバツツジに比べて葉が小さいためコバノとついています。
2009年5月10日 (日)
ゴールドの目をしたニワゼキショウ
Sisyrinchium californicum
黄色い庭石菖、シシリンチウム・カリフォルニクム(Sisyrinchium californicum:アヤメ科ニワゼキショウ属)が咲き出しました。
ニワゼキショウ属は主に北米に自生する100種を越える大きな属です。
シシリンチウム・カリフォルニクムは、種小名から推測できるように米国カリフォルニア州に分布しています。オレゴン州やワシントン州にも自生しているようです。現地では California Golden-eyed Grass と呼ばれています。
背丈は20〜30cm,、花の大きさは3cm足らずの、午後にはしおれてしまう一日花です。
葉と間違うような平たい花茎(正しくは花茎の両側に翼がついている)をしていますので、葉から花が咲いているように見えます。1枚1枚葉を調べましたが、全て翼付きの花茎のようです。葉はない?
多くのニワゼキショウの仲間は花色と花の中心の色が違いますが、カリフォルニクムは黄一色なので余計にニワゼキショウとは思えません。



雑草の中にオダマキ
Aquilegia x clematiflora
空き地の雑草の中に、ひっそりと咲いている、こんな西洋オダマキを見つけました。
実は昨年見つけたのですが、時期が遅かったせいか、あまりにボロボロだったのでブログにアップしませんでした。今年はどうだろうと思って見に行ったら、この通り同じ場所にきれいに咲いていました。
多分アクイレギア・クレマチフロラ(Aquilegia x clematiflora)だろうと思います。
クレマチフロラはヨーロッパのオダマキ、俗称ではなく本当のセイヨウオダマキ(Aquilegia vulgaris)の八重咲きの中でも距がない品種(クレマチス咲き)をいいます。
クレマチス咲きといってもクレマチスほど大きくはなく、径4cmほどの大きさです。
最近出回った品種なら「クレメンタイン」(Aquilegia 'Clementine')の可能性が大です。
2009年5月 9日 (土)
2009年5月 8日 (金)
山のアベリア
Abelia spathulata
山のハイキングコースのあちらこちらにツクバネウツギ(衝羽根空木:Abelia spathulata :スイカズラ科ツクバネウツギ属)が咲いていました。
ツクバネウツギは関東以西に分布し、背の高い木々が途切れたあたりや、谷筋の斜面などに自生する落葉低木です。
萼がプロペラのように開くのが特徴です。名前のツクバネははねつきでつく羽根から来ています。
遠目にはわかりませんが、花弁の下部に黄色い網目があります。街路に植えられているアベリアの中にもこの模様のある品種があります。
園芸種のアベリア(ハナゾノツクバネウツギといいます)のように長期にわたって咲くことはありません。桜のように一時に咲く良さがありますね。



2009年5月 7日 (木)
赤い花の樹
Aesculus x carnea
通勤途中の道路に植えられているベニバナトチノキ(紅花栃の木:Aesculus x carnea:トチノキ科トチノキ属)が咲いています。
ベニバナトチノキはヨーロッパ産のセイヨウトチノキ(西洋栃の木:フランス語名のマロニエ:Aesculus hippocastanum) と米国産のアカバナトチノキ (赤葉栃の木:Aesculus pavia) を交配した落葉樹です。日本へは大正末年頃渡来したといわれています。
ベニバナトチノキは背丈は15mにもなる大木ですが、7〜8年前にできたこの街路の木は高さ3mほどです。
15〜20cmの花穂を立て、4枚の花弁の花を多数つけます。
ローズのアネモネ
Anemone multifida 'Rubra'
アネモネ・ムルチフィダ「ルブラ」(Anemone multifida 'Rubra':キンポウゲ科イチリンソウ属)が咲きました。
アネモネ・ムルチフィダはアラスカから北アメリカに分布するアネモネです。
赤花多花品種として「アナベラ」(Anemone multifida 'Annabella')がよく知られていますが、「ルブラ」は花数が少ない分、少し大きい花を咲かせます。
また「アナベラ」は花びらの中心部が白く抜けますが、「ルブラ」は中心まで明るいローズ色です。
2009年5月 6日 (水)
ナスの花の木
Solanum rantonnetii
ソラナム・ラントンネティ(Solanum rantonnetii:ナス科ナス属)が咲いていました。
アルゼンチンからパラグアイにかけて分布するナス科の2mを越えない常緑低木です。
1.5〜2cmほどの紫の花を多数つけます。一言で紫の花といいましたが、中心が濃青紫色で、周辺部は少し薄い紫色になっています。中心は鮮やかな黄色をしています。
そして中心部にはバナナのような葯が飛び出しています。横から見るとワルナスビ(Solanum carolinense)とは少し様子が違います。先端に花粉が飛び出す穴もないんですね。



カリメロ坊やのオダマキ
Aquilegia buergeriana 'Calimero'
アクイレギア・ブエルゲリアナ「カリメロ」(Aquilegia buergeriana 'Calimero':キンポウゲ科オダマキ属)が咲きました。
ヤマオダマキに比べると萼片の紫褐色が濃く、花弁の黄色が鮮やかです。
アクイレギア・ブエルゲリアナは北海道を除く山地の林縁や草原に自生しているヤマオダマキです。
「カリメロ」は、独イェリト・ペネリアル・シード(Jelitto Staudensamen) 社から2000年に発表された品種です。
カリメロとは日本でもおなじみの、卵の殻をかぶった黒いヒヨコからとったものです。ヒヨコのカリメロがこのオダマキとどのような関係があるのか、いろいろ調べてみましたがわかりません。



2009年5月 5日 (火)
野生のヒメキンギョソウ
Linaria canadensis & vulgaris
昨年その存在に気がついたオオマツバウンラン(大松葉海蘭:リナリア・カナデンシス・テキサナ:Linaria canadensis v. texana:ゴマノハグサ科ウンラン属)の花が咲いています。
ウンラン属とはヒメキンギョソウ(姫金魚草)のことで、日本ではウンラン(海蘭)というヒメキンギョソウの仲間が自生しているので、○○ウンランという和名がつけられています。
今年はマツバウンラン(松葉海蘭:Linaria canadensis:ゴマノハグサ科ウンラン属)より、頻繁に見かけている感じがします。
オオマツバウンランはマツバウンランよりも花が大きいけれど、花の色が薄く、下弁の白い縞がはっきりしません。
はっきりした特徴は距の長さで、オオマツバウンランは距が目立っています。
オオマツバウンラン
花は幅1cm近くあり、弓状に巻いた距があります。


マツバウンラン
5mmほどの花です。子犬のしっぽのようなかわいい距です。


これは最近神戸で増殖しているのがホソバウンラン(細葉海蘭:リナリア・ブリガリス:Linaria vulgaris:ゴマノハグサ科ウンラン属)です。
ホソバウンランはユーラシア大陸に広く分布し、日本には大正初年に園芸品種として移入され、それが野生化したようです。
数年前から神戸港のポートアイランドで目につくようになりましたが、私は昨年山手幹線という神戸を縦断している道路の中央分離帯にホソバウンランが繁茂しているのに気がつきました。
細い葉っぱに比べ、クリーム色から黄色の大きめの花をつけ、下唇弁には濃い黄色の模様があります。
2009年5月 4日 (月)
白いムラサキ
Trigonotis guilielmii & Myosotis colensoi
白い花をつけるムラサキ科の花をご紹介します。
タチカメバソウ(立亀葉草: Trigonotis guilielmii :ムラサキ科キュウリグサ属)です。
沢沿いや木陰など湿ったところに生える多年草です。
葉が亀(海亀?)の甲羅に似ているというのでこの名がありますが、もっと他の特徴に注目する点がなかったのでしょうか。
20cmほどの花茎を立てて、キュウリグサのように渦巻き状の巻散花序に1cmまでの白い花をつけます。



タチカメバソウに似た花を咲かせる白花のワスレナグサ、ミオソティス・コレンソイ(Myosotis colensoi:ムラサキ科ワスレナグサ属)です。
ニュージーランドに分布するワスレナグサで、地を這うようにこんもりと茂り、ポツポツと花をつけます。
ミオソティスという属名は「ハツカネズミの耳」という意味で、葉の特徴を表しています。
ワスレナグサの仲間はハツカネズミの耳のように細かい毛に覆われた全縁(鋸歯のない)の葉をしています。
そこの所が、花は似ていても、ワスレナグサ属とキュウリグサ属との違いです。
3種の「シンバル」ウンラン
Cymbalaria muralis
ツタバウンラン(蔦葉海蘭:Cymbalaria muralis:ゴマノハグサ科シンバラリア属)です。
ヨーロッパだけではなく西アジア、北アフリカにも自生しているそうです。
英国ではカラシューウム(コロシアム)・アイビー(Coliseum ivy)とか、ケニルワース城に繁茂していたのでケニルワース・アイビー(Kenilworth ivy)とか呼ばれています。
日本ではツタバウンランの他、ツタガラクサ(蔦唐草)、キンバラリアと呼ばれています。
属名のシンバラリアは、楽器のシンバルと同じ「器」に由来し、葉の真ん中がへこんでいるからということです。
石垣など、土のないところに広がっていく繁殖力は、ヒメツルソバと双璧をなしています。


白花のツタバウンラン(Cymbalaria muralis f. alba:ゴマノハグサ科シンバラリア属)です。
これも普通種同様繁殖力があり、私の所からご近所へ雑草化しました。


最近出てきた斑入りツタバウンラン「スノーリップル」(Cymbalaria muralis f. variegata 'Snow Ripple':ゴマノハグサ科シンバラリア属)です。
花は上の白花種と同じですが、緑葉より厚みのある柔らかそうな葉にクリーム色の斑が入っています。
白い斑と喧嘩して白花が目立ちません。
普通種の花で斑入りならば、おもしろいと思います。
2009年5月 3日 (日)
かわいいベロニカ
Veronica tenella
今、テングクワガタ(天狗鍬形:Veronica tenella:ゴマノハグサ科クワガタソウ属)が咲いています。
テングクワガタは、北海道から本州の中部地方の山地の湿った草地や林縁などに自生してる日本産のベロニカです。
花の大きさは5mmほどで、白地に青紫色の筋が入ります。
花の大きさや感じ、葉には鋸歯がないところなどベロニカ・レペンス(Veronica repens)によく似ていますが、テングクワガタは花茎を立てるので、レペンスより背が高くなります。それでも10〜15cmほどです。
昨日のアポイクワガタ同様、昨年7月に種を蒔いて咲かせました。



2009年5月 2日 (土)
アポイ岳のベロニカ
Veronica schmidtiana v. yezoalpina f. exigua
アポイクワガタ ( Veronica schmidtiana v. yezoalpina f. exigua :ゴマノハグサ科 クワガタソウ属)が咲きました。
北海道に分布するキクバクワガタの変種で、北海道日高地方のアポイ岳などの蛇紋岩地帯に生えるクワガタソウです。
ややピンクがかった1cmほどの花ですが、独特の紫色の網目模様があり、チャーミングです。
品種名(exigua)は「小さな」という意味ですが、植物体が小さいということなんでしょうね。
一度見たら忘れられないクワガタソウです。
野生のものは葉が堅そうですが、栽培品は白い軟毛に覆われ、明るい緑色の大きな裂け目の入った葉をしています。
難物と思っていたのですが、昨年7月に種を蒔いて、次の春にはこの通り咲きました。



2009年5月 1日 (金)
ティアラの花
Tiarella wherryi
近所のお宅の前の庭にティアレラ・ウェリー(Tiarella wherryi:ユキノシタ科ズダヤクシュ属)が咲いていました。
ティアレラ属は花弁5枚で子房が萼にくっついているという特徴のある花をつけます。
北米に4種、東アジアにも1種分布し、東アジアに自生するものはズダヤクシュ(喘息薬種、喘息に薬効があるのでこんな名がついています)という和名を持っています。
ティアレラという種小名は女性の王冠ティアラから出ていて、果実の形が似ているのでつけられたようです。
北米原産のティアレラ・ウェリーは、ティアレラ・コルディフォリア(Tiarella cordifolia)という異学名の方が一般的です。
ティアレラ・ウェリーはコルディフォリアの亜種で、ノースカロライナに分布する Tiarella cordifolia v. collina とするという意見もあります。
ティアレラ・ウェリーは、白から淡いピンクの、この仲間では幅広の花弁をつけます。



























































































































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