« 2011年5月28日 | トップページ | 2011年5月30日 »

2011年5月29日 (日)

ニゲラらしくないニゲラ 
Nigella bucharica 'Blue Stars'

ニゲラ・ブカリカ「ブルースター」(Nigella bucharica 'Blue Stars':キンポウゲ科ニゲラ属)が咲いています。

以前から咲いていたのですが、Thompson & Morgan社のサイト以外情報がなく、花の印象がニゲラとはほど遠く、本当にニゲラ属の花かどうか疑っていました。
Thompson & Morgan社で最近扱われるようになった種子から育てました。

花びらはラベンダーブルーで、横から見るとこの花びらには萼はありませんので、花びらが萼のようです。
そうすると中心部に王冠状に立っている付属物が花弁なんでしょうか。しかし多くのニゲラのように蜜腺状ではありません。この花弁の先は2裂し、萼の色より濃いブルーです。

背丈は30cmほど、花のすぐ下には細い総苞があります。しかし深裂した羽状の総苞ではなく茎に輪状についています。またひょろひょろの茎の先に総苞に包まれないで蕾をつけます(ですから総苞では無いかもしれません)。
葉は他のニゲラのような深裂した細い葉ではなく、特に茎の下方の葉は全縁の皮針形をしています。袋果(莢)が3個まとまって、大きさは違いますがヒメウズと同じような形の果実が稔ります。

このような特徴のため分類上の混乱があるのか、異学名も多くニゲラ・ガリデラ(Nigella garidella)やニゲラ・ニゲラスツルム(Nigella nigellastrum)、 ガリデラ・ニゲラスツルム(Garidella nigellastrum)と同じという解説もあり、そこに全く異なる花の画像が掲載されたりしています。

なお英名はEmir of Buchara(ブカラの王)です。ブカラ(あるいはブハラ:Bukhara,Buxoro)は、その旧都市部が世界遺産に登録されており、ウズベキスタンのブカラ州の首都で、トルキスタン東部と国境を接しています。
また種小名は「ブカラの」という意味ですから、ウズベキスタンのブカラ周辺の原産ということになります。種小名は現地の発音通りにブカリカあるいはブハリカと読むのが正しいのでしょう。


Nigellabucharica1


Nigellabucharica3


Nigellabucharica2


萼が落ちて果実が膨らんでいます。残った花弁が2裂しているのが分かります。

Nigellabucharica4

| | コメント (0)

クロタネソウのトランスフォーマー 
Nigella orientalis 'Transformer'

ニゲラ・オリエンタリス「トランスフォーマー」(Nigella orientalis 'Transformer':キンポウゲ科ニゲラ(クロタネソウ)属)が咲いています。

ニゲラ属は、地中海沿岸から西アジアに14〜22種が分布する一年草です。多くは直立し、背丈は40~80cmになります。
花弁は退化して蜜腺状になり、5枚の萼が花弁状に発達しています。総苞は葉と同様に糸状に細裂し、花を保護しています。
嫌光性の種子なので播種時に土をかけることや、直根性なので大きくなってから移植しないなどのことが共通しています。

ニゲラ・オリエンタリスはその種小名から分かる通り、ニゲラの分布地として東の果て、西アジア原産です。
ニゲラ唯一の黄色い花で、蜜腺状の部分に茶色い縞が入っています。

「トランスフォーマー(変圧器)」という品種名は、中心部(5〜8本の雌しべ)が花が開く前(1番下の写真)から目立ち、それが花の上に傘を開げたような莢に変形するからだと思います。
その後果実はオダマキと区別しがたい形の袋果(莢)に育ちます。
タカラのおもちゃ、トランスフォーマー(変形ロボット)のような変身です。

花びらは小さく目立ちませんが、ニゲラの中でもさらにその特徴が強調されています。


Nigellaorientalis1


Nigellaorientalis2


Nigellaorientalis3

| | コメント (0)

« 2011年5月28日 | トップページ | 2011年5月30日 »