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2012年9月 3日 (月)

ヨブの涙 
Coix lacryma-jobi

近所の親水公園にジュズダマ(数珠玉:Coix lacryma-jobi:イネ科ジュズダマ)の実がなっていました。


Coixlacrymajobi1


Coixlacrymajobi2


ジュズダマは熱帯アジア原産で、人家近くの水辺に生える大型の多年草で、太古に日本に渡ってきたと言われています。

根元で枝分かれした茎が束になり、叢生して背丈は1mほどになり、群生します。葉は細い長い披針形で、互生し、茎の先の方までついています。

花は茎の先の葉脇から穂状花穂を出し、付け根に雌性小穂がついています。
雌性小穂は葉鞘の変化した苞に包まれ涙形をしています。内部に3花がありますが、1花だけが雌花の構造を持ち、2本の雌しべを苞から出します。
苞を貫いて雄性花穂(雄花の束)が伸び多数の小花を垂らします。写真では雄花は苞からでておらず、苞と果実が写っています。

果実(頴果)が成熟すると、表面が非常に固くなり、緑色から黒くなり、最後には艶のある灰白色になります。
熟した実は脱落しますが、乾燥させるとその色や形は保たれます。
中心に花軸が通る穴が空いているので、糸を通すことができます。東南アジアでは細工して数珠として使うそうです。

属名コイクスは葦に似た植物のギリシャ名に由来します。
種小名ラクリマ・ヨビは lacryma(涙)と jobi(旧約聖書ヨブ記の主人公のヨブ)で「ヨブの涙」という意味です。「主は与え、主は奪う。主の御名はほめたたえられよ」と神への忠誠を貫いたヨブが、幾度と襲いかかる惨劇に流した涙という意味でしょう。
英名も Job's tears です。

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