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2014年4月29日 (火)

山のシナワスレナグサ 
Cynoglossum montanum

シノグロッサム・モンタヌム(Cynoglossum montanum:ムラサキ科オオルリソウ属)が咲いています。


Cynoglossummontanum1


Cynoglossummontanum2


Cynoglossummontanum3


シノグロッサム属は世界中に55〜75種あるといわれています。日本にも2種が分布しています。
和名はシナワスレナグサ(支那勿忘草)です。

シノグロッサム・モンタヌムは北部ヨーロッパを除く、スペインからウクライナまでの中央ヨーロッパの山地に広く分布する二年草です。
広く分布するだけあって古くから知られていて、モンタヌムはリンネの命名です。
ただ混乱もあり、ロシアの研究者たちは Cynoglossum germanicum と呼んでいましたし、ヨーロッパ東部では Cynoglossum hungaricum に分類されていたようです。

シノグロッサムというと一般的に青紫色の花、稀にピンクの花もありますが、モンタヌムに限っては暗赤色の花をつけます。
花色に青みを帯びるものもあるようで、この株も花によっては青みがかっているのもあります。

多くのムラサキ科植物同様、さそり状集散花序に花をつけます。
花弁にはクリスマスローズによく見かける脈状のすじ(ベイン)が入っています。
中心部には花色より濃い色の、ムラサキ科植物の花の特徴である副花冠状の5個の突起があります。

この花の色に加え、ベインが入る花弁に、私はなにか情念のようなものを感じます。

背丈は20〜40cmで、葉は全縁の披針形をしています。
ロゼッタ状の時には葉柄がありますが、上部に伸びて行くにつれ茎から直接葉が出るようになります。

属名はギリシャ語で犬(kyon)と舌(glossa)から来ています。
英名も葉の形や表面感からhound's tongue(犬の舌)です。

種小名は「山の、山地性の」という意味で、360〜2200mの山地の樫や杉の林が終わる草原やガレ地の斜面に分布していることに由来します。

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