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2015年4月22日 (水)

ピンクのディセントラ 
Dicentra 'Spring Magic'

ディセントラ「スプリング・マジック」(Dicentra 'Spring Magic':ケシ科ディセントラ(コマクサ)属)が咲いています。


Dicentraspringmagic1


Dicentraspringmagic3


Dicentraspringmagic2


Dicentraspringmagic4


ブルームス・ナーセリー(Blooms of Bressingham)社の現社長のアドリアン・ブルーム(Adrian Bloomさ)んの選別した花です。

ディセントラ属はタイツリソウ(Dicentra spectabilis)の仲間ですが、タイツリソウというとアーチ状に花茎に花をつけます。
しかし「スプリング・マジック」は20〜30cmの直立した葉のつかない細い花茎の先に、総状花序に長さ2cmほどのソフトピンクの左右対称の花をペンダントのようにいくつも咲かせます。

花弁は4枚あり、外側の2枚が下部が大きくふくらんで、先が一旦しぼんで反り返ります。
花弁には花と同じ色の小さな萼が2枚ついています。
花の付け根の方には2本の距があり、属名の由来になっています。
6月頃まで咲き続けるようです。

シダのような葉は青色っぽい緑色で、下の方にまとまって開いています。
ケシ科の植物の多くと同様、水はけのよい肥沃な用土で、半日陰が適しています。

英名はBleeding Heart(傷ついたハート)です。
日本ではアメリカコマクサで流通しています。
属名のディセントラは、ギリシャ語で2つの(dís) 角、蹴爪(kéntron)を意味し、距が2つあることに由来します。  

以下、ディセントラ属についの小五月蠅い蘊蓄です。読み飛ばして下さって結構です。

「スプリング・マジック」は、ディセントラ・フォルモサ(Dicentra formosa)が親になってるのではないかと思います。
ディセントラ・フォルモサは米国西部に分布し、ディセントラ・フォルモサ・フォルモサ(Dicentra formosa ssp. formosa )とディセントラ・フォルモサ・オレナナ(Dicentra formosa ssp.orenana )の2種の亜種が存在します。

ディセントラ・フォルモサ・フォルモサはピンクから赤味がかった紫色の花をつけ、グリーンの葉色です。これに対しディセントラ・フォルモサ・オレナナはクリームから白黄色の花に青緑色の葉色をし、背丈も低いと言われています。

フォルモサ・フォルモサはバンクーバー島やブリティッシュ・コロンビア州南部、カスケード山脈(Cascade Range)や沿岸(Coast Range)地方、シエラネバダ(Sierra Nevada)山脈から、南はカリフォルニア州中央部にかけて分布しています。平地から海抜2250mまでの湿気のある森や小川のほとりなどの粘性土壌地に自生しています。

この植物は1792年にスコットランドの軍医で博物学者のアーチバルド・メンジーズ(Archibald Menzies:1754 - 1842)さんがノッタカ(Nootka)弯でこの種子を採取し、1795年にキュー植物園に持ち帰ったそうです。
アラスカからカナダ、米国オレゴン州に至る北米西海岸を探検航海し、1792年にバンクーバーを島だと確認したジョージ・バンクーバー船長(1757ー1798)率いる世界一周探検航海に、ディスカバリー号の船医としてメンジーズさんは参加し、その航海での発見です。

メンジーズさんはヨウラクツツジ属の属名メンジージア(Menziesia)やツツジ科イチゴノキ属のアルブツス・メンジージイ(Arbutus menziesii)に献名されています。

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