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2015年6月 1日 (月)

象の鼻のような花 
Pyrola japonica

山のハイキングコースの脇にイチヤクソウ(一薬草:Pyrola japonica:ツツジ科イチヤクソウ属)が咲いていました。


Pyrolajaponica1


Pyrolajaponica2


Pyrolajaponica3


Pyrolajaponica4


イチヤクソウ属は、かつてはイチヤクソウ科という科が立てられ、そこに分類されていましたが、新しいAPG植物分類体系では全てツツジ科に含められています。
イチヤクソウ属は北半球の温帯に20〜30種が知られ、日本には7種が自生しています。
全て常緑多年草で、細い地下茎をはわせ、その先に数枚の根生葉を生じます。花は総状花序につき、花弁は5枚で雄しべは10本、花柱はまっすぐか、湾曲します。

イチヤクソウは日本では北海道、本州、四国、九州に分布し、低山の樹影に生育しています。世界では朝鮮、中国東北部に分布しています。
花茎に3〜10個の白い花をつけます。花冠は広鐘形で、深く5裂し、下向きに半開きします。
花柱は細長く、象の鼻のように、先の方で湾曲し、先(柱頭)は小さく5裂します。

地下茎の先から数枚の2.5〜5cmの葉柄を持つ葉を出します。
葉は艶のある、長さ6cmほどのやや広楕円形をしており、細かな鋸歯があります。裏は紫色を帯びることがあります。
初めはもっと珍しいマルバイチヤクソウ(Pyrola nephrophylla )ではないかと思ったのですが、楕円形に近い葉なのでイチヤクソウとしました。

イチヤクソウの仲間は内生菌根をもつ菌根植物なので、根菌がいる生育地の土壌でなければ育たないと言われています。
奈良県や京都府では準絶滅危惧種に指定されています。

イチヤクソウという名は民間薬として絞り汁を虫刺され、全草を煎じて脚気の薬としたことから名付けられたようです。
属名ピロラはpyrus(西洋梨の木、西洋梨の木の古典名)の縮小形で、葉が似ているからつけられたということです。

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