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2015年6月 4日 (木)

蔓のコマクサ 
Dactylicapnos scandens

ダクティリカプノス・スカンデンス(Dactylicapnos scandens:ケシ科ダクティリカプノス属)が咲いています。


Dactylicapnosscandens6

外花弁は完全に開いていません。(2015年6月2日)
花柄の付け根に細い苞葉があります。


Dactylicapnosscandens1


Dactylicapnosscandens2

目立たない萼があります。外花弁に挟まれているのが内花弁です。


Dactylicapnosscandens7

枯れる寸前になると花弁の先の方からオレンジ色ー赤茶色に変わってきます。


Dactylicapnosscandens4


Dactylicapnosscandens5

茎の先に蕾や葉っぱらしきものが出てきました。(2015年5月25日)



ダクティリカプノス属は、以前はディセントラ(コマクサ)属に含まれていましたが、つるを持つ10種がダクティリカプノス属に再分類されています。
全てがインド北西部からネパールやブータンを経てミャンマー北部、中国中南部、ベトナム北部などのアジアに分布しています。

ダクティリカプノス・スカンデンスは、以前はディセントラ・スカンデンス(Dicentra scandens)と呼ばれていました。
ネパール東部から中国雲南省にかけて、ネパール北部からミャンマー中部、ベトナム北部にかけての海抜750〜3000mの密林の林縁や傾斜した砂礫地、丘陵地などに自生しています。

花は薄黄色からオレンジ色をしたハート型で、下部(外花弁)の先が巻き上がります。
萼は2枚で、花柄の付け根に全縁の目立たない苞葉が1枚あります。
ダクティリカプノス属は蒴(さく)の大きさが分類の基準になり、一番大きいのがスカンデンスです。さらにスカンデンスの蒴は裂開しないという特徴があります。

茎は長さ2〜5mになるということです。細い巻きひげがでて他の植物に絡んでいきます。
葉は全縁で、先が尖る楕円形の3出小葉です。
根茎を持っています。

葉がペラペラなので強風と遅霜には注意が必要です。昨年は風の強い日に鉢が飛ばされ、茎は他の植物に絡んでいたものですから、悲惨な状態になり、花を見ることが出来ませんでした。
高山植物ですが、暑さに対して丈夫です。

属名のダクティリカプノスはギリシャ語で「指(dactylos) 」と「煙(capnos)」という意味です。指というのは基本種であるダクティリカプノス・スカンデンスの莢の形を指し示しています。煙は同じ科の他の属に共通する葉が裂ける特徴を持つのに対して、ダクティリカプノス属はそうではないのでこうつけられたということです。

異学名は  Diclytra scandens, Dactylicapnos multiflora, D. thalictrifolia, Dicentra scandens, Dielytra thalictrifolia です。
種小名スカンデンスは「よじ登る性質のある」という意味で、英名もclimbing dicentraで、学名に準じた名です。

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