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2015年9月 4日 (金)

小さいからスズメウリ  
Zehneria japonica

昨日のブログと同じ白山・白川郷ホワイトロード(白山スーパー林道)の途中の展望台駐車場の付近でスズメウリ(雀瓜:Zehneria japonica:ウリ科スズメウリ属)を見つけました。


Zehneriajaponica1


Zehneriajaponica2


Zehneriajaponica3


スズメウリ属はアフリカから、東南アジアを経てオーストラリアに分布しています。巻きひげを持つ一年生または多年生のつる植物で、約35種が知られています。

スズメウリ属の学名は以前はネオアクマンダラ(Neoachmandra)でした。一時ネオアクマンダラから分かれたメロテェリア(Melothria)と呼ばれたことがありましたが、メロテェリアはアメリカ大陸に分布する種に限られるようになり、東南アジアの種はツェナーリア(Zehneria)に含められています。
なお最初にNeoachmandra japonicaと命名したのは、長崎出島商館付の医師として江戸時代の日本の植物を精力的に採取したスエーデン人のツンベルク(Carl Peter Thunberg)さんで、1784年のことです。

スズメウリは本州から九州にかけて、また済州島や東アジア、東南アジアにも分布し、海抜500〜1600mの山地の湿った林縁や原野、水辺などに自生しています。
葉は巻きひげと対生し、長さ3~6cm、幅4~8cmの薄くぺらぺらの三角状卵心形で、浅く3裂していることが多いようです。脈に沿って毛がありますが、他は無毛です。

雌雄同株で花は8月〜9月に雌雄花ともに葉腋に短い花柄に一花をつけます。枝先では雄花が総状花序につくこともあるようです。

白い花は径6〜7mmの合弁花で、離弁花かと思うほど深く5裂しています。
雄花には3本の雄しべがあり、雌花は短い雌しべがあり、先が2裂します。また雌花は子房が膨らんでおり、すぐに雌花とわかります。

果実は直径1~2cmの卵形で、初めは緑色で熟すと灰白色に変わっていきます。

和名は果実がスズメの卵によく似ていることからつけられたとか、カラスウリより小さいからつけられたと言われています。
属名ツェナーリアは、植物画家(どちらかというと挿絵画家、イラストレーター)のジョセフ・ツェナー(Joseph Zehner:生没年不明)さんに因んでいます。
ツェナーさんについての資料が見つからないので推測ですが、ドイツで発掘された化石を描いた彼の絵がウイーンの自然歴史博物館にあるということなので19世紀のドイツ系の人物だと思われます。
種小名ヤポニカは「日本の」という意味で、東アジア、東南アジアにも分布しているにもかかわらず「日本の」とついているのは、ツンベルクさんが日本で最初に発見したからです。

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