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2015年9月 5日 (土)

オトギリソウの黒い点  
Hypericum erectum

先日までのブログとアップするのが前後しますが、白山・白川郷ホワイトロード(白山スーパー林道)に行くまでの国道157号線のそばを流れる手取川流域に手取峡谷があり、そこで見かけた花がありました。

オトギリソウ(弟切草、学名:Hypericum erectum:オトギリソウ科オトギリソウ属)です。


Hypericumerectum1


Hypericumerectum2


Hypericumerectum3


Hypericumerectum4

画像をクリックすると、大きい画面に変わり、弟の血が飛んだ後の黒い点がわかります。


Photo

綿ヶ滝。手取川流域の手取峡谷左岸に落ちる滝です。 寂れたキャンプ場の駐車場の展望所は伸び放題の植物が邪魔をして、どんな渓谷か見渡すことができませんでした。


オトギリソウ属は北半球の温帯を中心に1年草、多年草、亜低木、低木まで300種が知られています。
葉に黒、あるいは明るい腺点があるのが特徴です。

オトギリソウは日本全土から朝鮮半島、中国大陸、サハリンに分布し、草地や山野で見かける多年草です。

背丈は30cm~60cmで、全草無毛です。直立する茎の断面は円形で、葉は対生し、少しずれながら茎を抱きます。葉は先の丸い披針形で、全縁です。
葉の表面からもわかりますが、透かしてみると褐色の細かい油点が見られます。これはヒペリシン(Pericine)というアルカロイドを含み、これを摂取したあとでに日光に当たると皮膚炎をおこしたりむくみを生じたりするそうです。

夏に円錐花序に1.5〜2cmの黄色い花を多数つけます。花弁は5弁あり、オトギリソウ属の植物にはよく見かける巴型にゆがんだ倒卵形をしています。
花弁や萼片には黒点が目につきます。花は一日花です。

オトギリソウにはタンニンを多く含み、葉や茎を乾燥させたものを小連翹(しょうれんぎょう)と呼び、民間薬として用いられてます。

オトギリソウ(弟切草)という和名は、鷹匠が鷹の傷を治す薬の秘密を、その弟が他人に漏らしたことを怒って切り殺したという平安時代の伝説に由来し、弟の血しぶきが花や葉にとんで、点々と残ったという言い伝えまであります。

属名ヒペリクムは古代ギリシャ名のhyperconに由来します。ギリシャ語のhypo(下)と erice(草むら)が語源で、下草として生えていることを指しています。またhypo(下)ではなくhyper(上)と、真逆の解釈もあり、hyper(上)とekion(絵、像)から成り、古代の真夏の祭典でこの花が悪魔を撃退する像の上に置かれていたことに因むという説があります。
種小名エレクツムはラテン語の「直立した」という意味です。

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