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2015年9月24日 (木)

湿原のコケオトギリ 
Hypericum laxa

たきがしら湿原にコケオトギリ(苔弟切:Hypericum laxa:オトギリソウ科オトギリソウ属)が咲いていました。


Hypericumlaxa1


Hypericumlaxa2


Hypericumlaxa3


Hypericumlaxa4_2


オトギリソウ属は北半球の温帯を中心に1年草、多年草、亜低木、低木まで300種が知られています。葉に黒、あるいは明るい腺点があるのが特徴ですが、この特徴が見られない種類はヒメオトギリ属とする意見があります。

コケオトギリは休耕田などの湿った場所でよく見かける多年草で、日本以外に中国、東南アジア、インドネシア、オーストラリア、ニュージーランド、朝鮮半島などアジアに広く分布しています。
Flora of Chinaによるとコケオトギリはヒメオトギリ(Hypericum japonicum)に含まれ、ヒメオトギリの8種の変異のうち学名によって確認されるのはそのうち4種で、8種の変異を明確に分類することは難しいとされています。
そのような変異の内、コケオトギリの特徴は、「茎には這性があり。花序は茎頂の節から生じ、苞は葉と区別できず、萼片は長楕円形から狭楕円形で、低地から高地まで分布している」ということです。また雄しべが一番少なく、5~10本あるものがコケオトギリと分類されます。

コケオトギリは日本全土の野原や休耕田などの湿ったところに生えています。
茎は透明な稜を持つ方形で、茎は上の方で枝を出し、背丈は3~10cmにしかなりません。

葉には半透明な腺点が散らばり、柄がなく、長さ5~10mm、幅3~8mmの先が細くなる卵形をしています。

苞は葉とほぼ同形で、苞の脇から花柄が出て、大きさ径5~8mmの黄色い花をつけます。
雄しべの数は5~10個で、花糸は束になりません。
ヒメオトギリと異なる点は雄しべの数で、ヒメオトギリは10~20本あります。
蒴果は長さ2~3mmで、熟すと赤くなり、同時に葉も紅葉します。

属名のヒペリクムは古代ギリシャで呼ばれていたhypericonに由来し、hypo(下の)と erice(草むら)が語源ともいわれて、下草として生えていることを指しています。hypoではなくhyper(上)という解釈もあり、hyper(上)とekion(絵、像)から古代の真夏の祭典でこの花が悪魔を撃退する像の上に置かれていたことに因むという説があります。
種小名ラクサは「まばらな、開いた」という意味です。

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