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2015年11月 6日 (金)

まさにゲンチアンブルー 
Genciana dinarica

ゲンチアナ・ディナリカ(Gentiana dinarica:リンドウ科リンドウ属)が咲きました。


Gentianadinarica1


Gentianadinarica2


Gentianadinarica3


Gentianadinarica4


リンドウ属は世界に約500種、日本では13種が知られています。
茎は直立し、葉は対生または輪生し、主に紫色の花は茎頂や葉脇につき、鐘状の花冠の多くは5裂し、裂片間に副裂片があります。
多くは根に薬効があり、非常に苦く、苦味健胃薬として用いられます。

ゲンチアナ・ディナリカは、ゲンチアナ・アコーリス(チャボリンドウ:Gentiana acaulis)の仲間で、ゲンチアナ・アコーリスがヨーロッパアルプス山脈から東ヨーロッパの山脈(カルパチア山脈)に分布するのに対して、ゲンチアナ・ディナリカはイタリア中部から東ヨーロッパのユーゴ、アルバニアにかけてのディナル・アルプス山脈に分布しています。
山岳地帯の石灰土壌の草原に自生する多年草です。

葉は対生していますが、節間が短いので年中ロゼット状態に見えます。
葉には厚みがあり、やや広楕円形の、長さ3cmほどの小さな葉です。

分枝はせず、花は茎頂に単生します。
蕾の時の長さ5cmほど、開くと径3cmの青紫色の花を咲かせます。ロゼッタから想像できないほど大きな花です。
漏斗状鐘型の花は舷部で5裂し、裂片の先は尖っています。裂片の間には、それより短い副裂片があります。
花の色はゲンチアンブルーと呼ばれる濃紺色、純青色をしています。
花の内側は暗色の小さな斑点が入っていますが、外側に緑斑はなく、濃紺一色です。

花の先を入れても高さは10cmにはなりません。
普通は春に咲きますが、このように秋にも花をつけます。春より強い濃紺の花を咲かせるようです。

英名はtrumpet gentian(トランペット・リンドウ)、 stemles gentian(茎なしリンドウ)です。

属名はアドリア海沿岸にあったイリリア(Illyria)の国王ゲンティウス(Gentius:前2世紀)に因みます。ゲンティウス王はその地方に咲く黄花のリンドウ(Gentiana lutia)の根に薬効があることを発見したといわれています。

種小名はバルカン半島のアドリア海沿岸に北西から南東へ走るディナル・アルプスに由来します。
ディナル・アルプスは、スロヴェニアからマケドニア共和国まで8国にまたがって南北に延びています。
最高峰は、アルバニアとモンテネグロの国境となっている標高2692mのマヤ・イェゼルツァ峰です。

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