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2016年3月 7日 (月)

黒海のクリスマスローズ 
Helleborus orientalis ssp. abchasicus

原種クリスマスローズのヘレボルス・オリエンタリス・アブチャシクス(Helleborus orientalis ssp. abchasicus:キンポウゲ科ヘレボルス属)が咲き出しました。


Habchasicus4


Habchasicus5


Habchasicus6


Habchasicus7


オリエンタリスは「東方の」という意味の種小名で、ヘレボルス・オリエンタリスはヨーロッパの東方、主にウクライナ地方を中心に分布するヘレボルスです。
一般的にレンテンローズ(Lenten rose:復活祭前の四旬節のバラ)と呼ばれるヘレボルスがこれです。クリスマスローズとはヘレボルス・ニゲルを指しています。

多くの園芸種の親になっていますが、原種のヘレボルス・オリエンタリスは余り知られていません。
オリエンタリスを親とした交配園芸種を精力的に行ったのはドイツ・バーデンバーデン生まれの園芸家のライヒトリン(Maximilian Leichtlin:1831–1910)さんで、「アブチャシクス・アルブス(Abchasicus Albus)」や「フラウ・イレーヌ・ハイネマン(Frau Irene Heinemann)」といった品種を生み出しました。
交配種の親にされるのは、オリエンタリスが花が大きく、もっともカラフルで、見た目の華やかさをもつヘレボルスがあるからだろうと思います。

さてオリエンタリス・オリエンタリスには以下の3種の亜種(subsp)が知られています。

オリエンタリス・オリエンタリス(Helleborus orientalis subsp. orientalis)
ギリシャ北西部からトルコ、北はウクライナまで、またグルジアからコーカサスまでの落葉樹や針葉樹の林間、その近くの草原に分布しています。
クリーム色からグリーン色の丸弁の花で、ネクタリーは緑色をしています。

オリエンタリス・グッタタス(Helleborus orientalis subsp. guttatus)
ウクライナ地方の限られた明るいブナ林に自生し、赤や濃い紫のスポットが入る白い花で、ネクタリーは緑色をしています。
Helleborus guttatus, Helleborus intermedius という異学名があります。

オリエンタリス・アブチャシクス(Helleborus orientalis subsp. abchasicus)
ピンクから濃いピンクの花で、紫のスポットの入るものもあります。ネクタリーがプラム色から濃い紫色をしているものもあります。原種としては花色の幅が広いようです。
Helleborus abchasicus、Helleborus colchicus という異学名を持ちます。

オリエンタリス・アブチャシクスはグルジアから独立した西コーカサス、黒海沿岸のアブハジア(Abkhazia)地方で収集されたのでこの名がついています。
ルーマニアからグルジアまでの限られた地域の明るい林間に自生しています。

上の写真のアブチャシクスは花びらの外側は裏側は結構濃い色をしていますが、内側はピンクとグリーンのバイカラーになっています。
軽やかな印象を与えます。
下の写真の方はかなり赤味が強く、一重とは言え華があります。外側もかなり濃い色をしており、葉裏も紫色をしています。
もう一つアブチャシクスがあるのですが、まだ咲いていません。

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