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2016年4月 2日 (土)

山のコリダリス・ソリダ 
Corydalis solida subsp. incisa

コリダリス・ソリダ・インシサ(Corydalis solida ssp. incisa:ケシ科キケマン属)が咲きました。


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苞葉が裂けているといってもこの程度です。


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3月29日 花の様子が分かります。


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3月23日 苞葉の間から蕾が出ています。


キケマン属の花の構造は特殊で、花弁は4枚、大きさの違う上下に開く花弁を外花弁と呼び、前につき出してるドーム状で左右に開く花弁を内花弁と呼びます。
外花弁の上方の花弁は大きく後方に伸び距となります。外花弁の下方の花弁にも距があるものもあります。

コリダリス・ソリダは塊根を作るコリドラスで、ヨーロッパ中部から小アジアにかけて分布しています。
落葉樹林内の日陰の湿った土壌地に自生しています。
春に葉と花を出し、夏前に地上部が枯れてしまうエフェメラル(ephemeral:春の妖精)です。

花色には変異がありますが、主に赤紫色のコリダリスで、白花を始め、赤や紫の花色を持ち、園芸種の親として多くの品種が生まれています。
花柄の前にある外花弁の下方花弁の距が大きいのが特徴です。

その変種のインシサは背丈15〜20cmほどで、塊根を持つ多年草で、灰緑色のシダのような葉(三出複葉あるいは羽状複葉)を持っています。

インシサ以外のコリダリス・ソリダは平地のコリダリスですが、インシサは山地に育つソリダです。
草丈が低く、花茎は丈夫です。
苞葉の裂片は細く、狭く裂けており、他のコリダリス・ソリダは1ヶ所が大きく裂けているだけなので、明らかに違っています。
変種名の「インシサ」はラテン語で「鋭く裂けた」という意味ですが、苞葉の裂片が先でさらに裂けるという特徴を指しています。

コリダリスの苞葉は裂けるか、裂けないかといった程度なので、細かく裂けるといっても、他のコリダリス・ソリダと比較してということで、ムラサキケマン(Corydalis incisa)とは比較になりません。
ムラサキケマンには「インシサ」という種小名がついていますが、こちらは多くのコリドラスとの比較ですから、苞葉が細く裂けています。

花は長さ2.5cmほどでキケマン属では大きめです。
白に近い淡い紫色から薄い赤紫色をし、内花弁に濃紅色の模様があります。
この株は日本人好みの優しい薄い赤紫色です。

王室園芸協会から1992年に新人賞であるPC(Certificate of Preliminary Commendation)を受賞、さらにバランスの良い容姿から2000年にAGM(Award of Garden Merit)を受賞しています。

以前は変種ではなく、独立した種類としてコリダリス・デシピエンス(Corydalis decipiens:偽りの、虚偽のという意味)と呼ばれていました。
英名はincised fumewortです。

種小名のソリダは「密な」という意味で、花が密に総状花序状につくことを指しているようです。
なおコリダリス・ソリダにはCorydalis halleri, Corydalis transsylvanicaという異学名があります。

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