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2016年5月 9日 (月)

レオナードさんのタツナミソウ 
Scutellaria parvula v. missouriensis

スクテラリア・パルブラ・レオナーディー(Scutellaria parvula v. leonardii:シソ科タツナミソウ属)が咲いています。


Sparvulamissouriensis1


Sparvulamissouriensis4


Sparvulamissouriensis2


Sparvulamissouriensis3


スクテラリア・パルブラは小さなタツナミソウで、カナダ中部、南部から米国東部に分布しています。
北米中部では普通に目につく植物ですが、東部に行くほど珍しくなっていくと言われています。
海岸の崖や壁から突き出た棚、開墾地のような空き地、尾根、川岸、湖岸、林地のような様々のところに生えています。

南北に広く分布しているので、地域により変異が見られ、多くの異学名を持っています。
Scutellaria ambigua, Scutellaria leonardii, Scutellaria nervosa Pursh var. ambigua , Scutellaria parvula var. leonardii ざっとこんなものです。
今では以下のような3種の変種に分けられています。
外国の花の変種など、どうでもいいようなことですが、少し詳しく書きます。

共通して、茎には非常に短い下向きに(あるいは上向きに)カーブした無腺毛や、より広い範囲で長い腺毛がみられます。
萼にも毛が生えています。時には腺毛が生えています。
大きな葉には2〜5対の葉縁に沿ったの葉脈があります。

スクテラリアパルブラ・ミズーリーエンシス(Scutellaria parvula var. missouriensis) Leonard's skullcap
レオナード・タツナミソウ(Leonard's skullcap)と呼ばれています。
茎には非常に短い上向きの毛があり、時には腺毛になっています。萼には腺毛が生えています。
大きな葉には1〜3対の葉縁に沿った葉脈があります。
変種名は分布地のミズーリー州を指しています。

スクテラリア・・パルブラ・アウスツラリス(Scutellaria parvula var. australis)  small skullcap
葉は巻きやすく、葉縁に沿った葉脈に続いて葉縁に近い葉脈が吻合しています。
茎には非常に短い上向きの無腺毛がありますが、葉の裏側には腺毛しかありません。
変種名は「南の、南方系の」という意味です。

スクテラリア・パルブラ・パルブラ(Scutellaria parvula var. parvula)
アウスツラリスと共に小さなタツナミソウ(small skullcap)と呼ばれています。
葉縁近くの葉脈は吻合せず、あるいは目立ちません。
茎は毛は腺毛ではなく、逆向きに生え、葉裏には腺毛と無腺毛の両方が見られます。

たっぷり陽が当たる牧草地やミシシッピー川流域の平原によく見られます。
岩の上のちょっとしたアルカリ性土壌に好んで咲いています。他の植物の生育にとって、きわめて悪い環境で暮らしています。

背丈は10〜20cmの茎は根際から分岐はしますが、途中から分かれません。
先の丸い全縁の披針形の葉は1cmほどしかありません。
葉は黄緑で、基部の葉には葉柄がありますが、茎の上の方の葉には葉柄がなく、茎を囲むように立ち上がってついています。

花は葉腋から2個対に咲きます。
花は長さ5mmほどの赤紫の唇形花です。
本当に小さい花で、ぱらぱらとしか咲きませんので、目立ちません。
タツナミソウ(Scutellaria indica)のように下唇弁に白い斑が入り、そこに濃い赤紫の鹿の子模様が入ります。
花の大きさにしては、下唇弁は大きく、下に垂れています。
上唇の上部には長い毛が生えています。
萼は赤っぽい色で、目立つ大きなお皿をのせています。

種小名のパルブラは「小さい、弱い」の比較級、あるいは最上級です。非常に小さい、一番小さいという意味です。

変種名は米国の植物学者のエメリー・C. レオナード(Emery Clarence Leonard:1892-1968) さんに因みます。
レオナードさんはハイチの植物について研究をしました。

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