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2016年5月25日 (水)

西海岸のディケントラ 
Dicentra formosa

ディケントラ・フォルモサ「オーロラ」(Dicentra formosa ‘Aurora’:ケシ科ディケントラ属)が咲きました。


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ディケントラ・フォルモサ「オーロラ」は、ドイツのドイツの庭師で植物育種家のパゲルズ(Ernst Pagels:1913ー2007)さんが、ディケントラ・フォルモサを親としてディケントラ・エクシミア(Dicentra eximia)系との交配によって生まれたといわれています。

灰緑色の葉は全て根出葉で、羽状に細く切れ込んでいます。ハート型のふっくらした白い花咲かせます。
咲き始めは花全体が純白ですが、少し経つとクリーム色になり、外花弁の反転している部分は緑黄色、内花弁の先は紫色になってきます。
何より嬉しいのは「オーロラ」は高温多湿に強いという特徴があります。


ディケントラ・フォルモサは米国バンクーバ島やカナダ、ブリティシュコロンビア州南部からワシントン州、オレゴン州を経て、シェラネバダ西方斜面やカリフォルニア海岸やカスカデ山に至る範囲の平地から亜高山に分布しています。
要するに北米の太平洋沿いの海岸線に沿って分布するので一般には Pacific bleeding heartと呼ばれています。
bleedingとは「血の吹き出た」といった意味です。またbleeding heartは「弱者に同情する人」を指します。


ディケントラ・フォルモサは湿気のある林間や川の土手などに自生し、鱗状の根茎を持つ多年草で、ピンクや赤、白いハート型の花をぶら下がるように咲かせます。

ディケントラ・エクシミアはピンクや紅紫の花をつけ、ペンシルベニア州南西部から南へテネシー州やノースカロライナ州にかけてのアパラチア山脈の海抜100〜1700mの山麓部に自生しています。森林地帯の岩石露頭地の裂け目などで見かけるようです。

またディケントラ・エクシミアは、ディケントラ・フォルモサとは花の形が細長く、明らかに違った形をしています。ディケントラ・フォルモサの外花弁は2〜4mmで短く、少し開く程度ですが、ディケントラ・エクシミアの外花弁は4〜8mmと長く、外側に大きく反り返ります。

両者は北米大陸の東部と西部に分布していますので、自然状態では交配することはないと思われます。
「オーロラ」は花の形から、交配種といえどもディケントラ・フォルモサと同定できます。

和名はハナケマンソウです。
属名はラテン語のディ(dis:2つ)とケントロン(kentron:角のある)の造語で、2つの距を持つという意味です。
ハート型の距を持つ花の特徴を示しています。

種小名フォルモサは「美しい、華美な」という意味です。

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