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2016年6月21日 (火)

ピンクのトウワタ 
Asclepias incarnata

アスクレピアス・インカルナタ(Asclepias incarnata:カガイモ科アスクレピアス属)が咲きました。


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アスクレピアス・インカルナタは、北米の北はカナダ(マニトバ州やケベック州)から西はルイジアナ州やテキサス州、南は米国ジョージア州まで広く自生しています。
池や川の畔のような湿地に自生しています。背丈は1mを超えますので、日の当たる湿原で、夕方半日陰になる林のそばなどがお気に入りの環境のようです。

湿地でも酸欠にならないための白い太い根をしており、春にそこから新しい茎を出します。
茎は途中から枝分かれせず直立し、花の時期になってから上部でいくつかに枝分かれして蕾をつけます。

7〜15cmの長楕円形の葉は全縁で対生してつきます。
葉が全縁で対生するというのは、アスクレピアス属に共通した特徴です。

今の時期から8月にかけて花をつけます。
径6mmほどの花を多数散形花序に、4〜8cmの大きさの傘を開いたように半円状につけます。
花の色はピンクや薄紫色で、園芸種には白のものもあります。

5枚の花弁は反転し、中心に上向きの筒状の副花冠があります。
副花冠から牙のように飛び出しているものは副花冠の付属物です。フウセントウワタ属にはこの付属物がなく、アスクレピアス属とフウセントウワタ属の違いです。
中心部に白く見えているものが雌しべの柱頭で、雌しべに癒着して雄しべがあります。

受粉すると長い10〜12cmの緑色の莢が稔り、夏の終わりの頃、暗褐色になると、莢が裂けて銀白色の綿毛のついた種子が風に吹かれてて飛んでいきます。
小さな花を咲かせるガガイモ科植物によく見られる種子の特徴です。

種子は茶色い薄皮に包まれた長径6mmほどの薄い楕円形をしています。
他のアスクレピアスに比べてインカルナタの発芽は簡単で、真夏の太陽の下においたコップの水に2日ほどつけておいてから播くとすぐに芽がでてきます。

現地ではトウワタ蝶(milkweed butterfly)と呼ばれるオオカバマダラ(Danaus plexippus)が受粉昆虫として知られていますが、よっぽどいい匂いがするのか、我が家では蟻が花の中に頭を突っ込んでいます。

手入れを怠ると、キョウチクトウ科だけではなくガガイモ科植物にもよくつくキョウチクトウアブラムシ(Aphis nerii)という黄色いアブラムシがびっしりつきます。

現地ではローズ・ミルクウイード(Rose milkweed)と呼ばれています。ミルクウイード(milkweed:乳草)というのは枝や葉を傷つけると白い乳液を出すので名付けられたようです。これには薬効成分があり、アメリカ先住民は全草を薬として用いたと言われています。

種小名インカルナタはラテン語で「肉色の」という意味です。
属名のアスクレピアスは、ギリシャ神話のアスクレピオスに由来するという説と紀元前100年頃のローマの名医アスクレピアデスに因むという説があります。いずれにしても薬効を持つ種類があり、それに由来しているようです。

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