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2016年6月 3日 (金)

テミス科?の花 
Dichelostemma congestum

ディケロステンマ・コンゲスツム(Dichelostemma congestum:テミス科ディケロステンマ属)が咲いています。


Dichelostemmacongestum1


Dichelostemmacongestum2

仮雄蕊が葯をを包むように立ち上がっています。


Dichelostemmacongestum4


Dichelostemmacongestum3

筒状の部分が少し膨らんでいます。


ディケロステンマ属はユリ科・ネギ科・ヒガンバナ科に分類された歴史を持ちます。もともとユリ科と考えられていたのですが、ネギ科やヒガンバナ科などの特徴をあわせ持つので今ではテミス科 ( Themidaceae)が提唱され、そこに分類されています。

テミス科はもともとテミス・イキオイデス(Themis ixioides)が唯一属する科として英国の植物学者リチャード・サリスバリー(Richard Salisbury:1761–1829)さんがテミス科を提唱しました(公表されたのは1866年)。
しかし1879年に米国の植物学者セレノ・ワトソン(Sereno Watson:1826–1892)さんによってテミス・イキオイデスはブロディアエア属に移動されてしまい、属する植物がなくなってしまったため、テミス科は廃止されました。
そして2002年にディケロステンマ属などを含むグループをテミス科に含めるようになりました。
これはAPG IIでのことで、その後APG IIIではキジカクシ(アスパラガス)科に含められています。

北アメリカのカリフォルニア州を中心に、北はカナダ・ブリティッシュ・コロンビア州から南はメキシコ州にかけて5種類が知られています。半耐寒性~耐寒性の球根植物です。
ブロディアエア属(Brodiaea) に近縁とされていますが、花茎がまっすぐなブロディアエア属と違い、ねじれていたり反っていたりするので、ブロディアエア属と区別されます。

花は赤、ピンク、紫などの筒状花で、散形花序につき、花序の基部には色のついた苞があります。花被の筒状の部分は花びら部分より長く、途中で膨れています。
花被外に仮雄蕊という白っぽい付属物が3本あり、それが属名の由来になっています。仮雄蕊に囲まれるように、花披内から3本の雄蕊が出ています。

ディケロステンマ・コンゲスツムはワシントン州西部からカリフォルニア州中部の明るい丘陵や海抜2000mまでの山の草地などに自生しています。

緑や灰緑色の葉は3〜4枚、長さ5〜35cmの長披針形で反り返っています。
5〜6月に30〜60cmのねじれた花茎を立て、淡紫紅色の苞から6〜15輪の蕾を出します。
花柄は短く、密集して半球状、あるいは球状に、淡紫紅色から紫青色の、先が6裂する筒状花を開きます。
1811年にブロディアエア・コンゲスト(Brodiaea congest)という名で公表されています。

英名はookow(オーコウと発音するのでしょうか?)、 fork-toothed ookow(フォーク歯のオーコウ)
属名のディケロステンマはギリシャ語で2裂する(dicha)王冠(stemma)のという意味で、仮雄蕊の先が2裂していることを指しています。
種小名コンゲスツムはラテン語で「集積した、山のような」という意味で、花序を指しています。

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