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2016年9月19日 (月)

ヨウラクタマアジサイのシーズン最後の花 
Hydrangea involucrate var. multiplex

ヨウラクタマアジサイ(瓔珞玉紫陽花:Hydrangea involucrata var. multiplex:ユキノシタ科アジサイ属)の最後の蕾が開きました。


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タマアジサイという名は、蕾が数枚の総苞に包まれ、丸い形になるので名づけられたと言われています。
分布は、福島県から南へ岐阜県までと言われ、福島県以北や近畿以西には分布していません。
但し牧野新植物図鑑には本州北部と四国にも分布するとあります。

タマアジサイは他の種類のアジサイに比べ遅咲きで、7月~9月に開花します。
タマアジサイは一斉に開花するのではなく、一つの蕾大きくなり、それが開いた頃に、次の蕾が大きくなり出し、次に開くというようにして、長い間花を見ることができます。

ヨウラクタマアジサイはタマアジサイの変異種ですが、タマアジサイにはこれ以外に、花の特徴からギョクダンカ(玉段花)、ココノエ(九重)タマアジサイなどの種類が知られています。

タマアジサイは、花弁のように見えるガクが発達した白い装飾花と青紫をした両性花が、額咲きに咲きますが、ヨウラクタマアジサイは装飾花が八重で、何重にも積み上がって八重の塔咲き(段咲き)になります。

無性花の装飾花は、萼片を作り続けながら花軸が伸びていきます。
花軸が伸びて垂れ下がる様子が瓔珞のようなので、この名がつけられたと言われています。
瓔珞とは古代インドの貴族が用いた装身具で、仏の装身具に用いられたり、寺院や仏壇など天蓋から垂れる装飾品に変化したといわれています。
4枚目や最後の写真のように、枯れる頃になると花柄も伸び、そこに萼が幾重にもついてきます。なるほどその様子をみていると、瓔珞かなと思います。

艶のない暗緑色の葉は柄があり、対生してつきます。葉は大きいけれど、不揃いの細かい鋸歯があります。
ぶ厚く、両面に毛が生えていてザラザラします。
枝は側枝を出して伸び、次の年にその先端に花をつけます。

私の所では乾きやすく、かつ西日を受けやすい、ヨウラクタマアジサイが一番嫌うところに植わっているので、花はすぐ萎れ、3枚目の写真のように花びらにシミがついて、汚れてしまいます。
そのため何年か前から咲いているのですが、ブログにはあげませんでした。
このように朝夕暑さが和らぎ、最後の花になると綺麗に咲いてくれました。

ヨウラクタマアジサイは東大教授で、小石川植物園長を務めた中井猛之進(1882 - 1952:なかいたけのしん)さんが昭和23年、伊豆大島で発見したと言われています。
中井猛之進さんは日本原産の植物の命名者として有名な方で、いくつかの植物の種小名にもナカイイ(nakaii)という献名がつけられています。

種小名のインボルクラタは、「総苞のある」のという意味で、蕾を様子を示しています。
変種名のムルチプレクスは「幾重にも重なる、多くのひだを持った」という意味です。

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