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2019年9月29日 (日)

シーズン最初のムスカリ  Muscari parviflorum

ムスカリ・パルビフロルム(Muscari parviflorum:ユリ科ムスカリ属)が咲き出しました。

 

Mparviflorum7

Mparviflorum3

Mparviflorum8

Mparviflorum4

Mparviflorum5

Mparviflorum6

ムスカリ・パルビフロルムはムスカリ属では唯一秋咲きで、9月の初めの数日続く雨の後に葉が出現します。
それ故油断をしていると咲いたことに気がつかないことも起こります。昨年は見落としていまい、ブログにアップできませんでした。

地中海性気候地域の低木の茂みや草原を形作るカルスト地形地でよく見られます。
長さ2cmほどの褐色の皮の卵形の球根をもち、2〜6枚の葉(通常は4枚)を根出します。葉は直立し、そのまま束になって大きくなります。葉の幅は2〜3mm、長さは5〜15cmで、艶のある鮮やかな緑の葉で、片面に溝があります。
溝のない方は平行葉脈が見られ、ときに淡色の中肋があります。
それにしても芽出しの時の赤みがかった葉は美しいです。

葉と同時に現れる花序には8〜15輪の花が開きます。花がつく上部の花茎と小花梗は淡い青紫色をしています。
成熟した花の小花梗は3〜4mmの長さですが、上にいくにつれ短くなり、一番上の花は小花梗がないように見えます。
他のムスカリとは異なり、ほとんどすべての花に稔性があります。花は小花梗と同じ淡い青紫色の釣り鐘形をしています。花の開口部は比較的広く、花被は先で6裂して小さく反り返ります。小裂片の先から小花梗まで、濃い青紫色の縞が入っています。
雄蘂は6本で、花冠の内側に付着しています。
小さな花ですが、それにしても美しい青紫色です。

フランスの植物学者のデスフォンテイン(René Louiche Desfontaines:1750–1833)さんによってチュニジアでの標本が1798年に公表され、その後南アフリカ生まれのキノコ学者のパースン(Christiaan Hendrik Persoon:1761–1836)さんが1805年にボツリアンツス属(Bothryanthus)に、さらにドイツの植物学者のクンツ(Carl Sigismund Kunth:1788–1850)さんが1843年にヒアキンツス属(Hyacinthus)に分類された経緯があります。典型的なムスカリの特徴を待たなかったからでしょう。

英名は Autumn Grape Hyacinth,Lesser Grape Hyacinth,Small-flowered Hyacinth です。
種小名のパビリフロラムはギリシャ語でパルビ(parvus)は「小さい」、フロルム(flora)はラテン語で「花」という意味で、花の小ささを指しています。

 

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