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2020年6月 3日 (水)

本当に小さいオーニソガラム Ornithogalum hispidum subsp. bergii

オルニトガルム・ヒスピデゥム・バリィ(Ornithogalum hispidum ssp. bergii:キジカクシ科オルニトガルム属)が咲きました。

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どういう訳か、花茎に輪っかができています。
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葉っぱがあってまっすぐに伸びることが出来ませんでした。
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基本種のオルニトガルム・ヒスピデゥム(Ornithogalum hispidum ssp. hispidum)は、南アフリカ北ケープ州のナマクアランド(Namaqualand)から西ケープ州中西部のウースター(Worcester)にかけての粘土質の台地や岩石の混じる粘土斜面に自生していますが、亜種のオルニトガルム・ヒスピデゥム・バリィ(Ornithogalum hispidum ssp. bergii) は分布地が異なり、西ケープ州のケープタウン北部ダーリング(Darling)から南部のヘルマナス(Hermanus)までの地域の岩石が露頭する砂地の低山地に分布しています。

非常に矮性というか、全体が小型のオルニトガルムです。
40cmまでの草丈といわれていますが、この株は20cmもありません。

球根は長さ5〜10mmほどのらっきょう漬のような白い半透明の球根です。
種小名の「毛深い、凸凹の」という意味のラテン語の通り、3〜6枚の根生する茶色っぽい黄緑色の葉は、非常に細く白い毛が生え、長楕円形をしています。花茎が上がる頃には葉は萎びてき、開花時には枯れてしまいます。

葉の付け根から花序をつけた緑の花茎が上がってきます。地際に筒状の茎を抱え込む覆いがあります。しばしば斑点があます。
花序に数輪の白い縞の入った蕾がついていることがわかるようになる頃には、花茎は細くて堅い濃茶紫色に変わっています。
この花茎、球根から出た頃、葉に押されたりして輪をつくったり、横の方向に帯びたりします。ポットを動かして、陽の当たる方向が変えたりすると、妙にくねくねと曲がってしまいます。

総状花序につく花は純白の径1〜1.5cmで、花の裏には緑の筋があります。
花は就眠活動をし、朝遅く開き、夕方には閉じてしまいます。

亜種バリィは花糸の下方が翼状になり、種子には密に棘の突起があります。現地での花期は12月〜1月。
亜種ヒスピデュムは花糸が糸状か下方で広がっています。種子の表面は滑らか、イボ状の突起、低密度に棘状突起があり、現地の花期は8月〜10月。 

基本種のオルニトガルム・ヒスピデゥムはコペンハーゲン大学植物園の園長を務めデンマークの植物学者イェンス・ホネマン(Jens Wilken Hornemann:1770-1841)さんが1813年に命名しています。

ドイツの植物学者ディーデリヒ・シュレクテンダール(Diederich Franz Leonhard Schlechtendal:1786-1866)さんが1826年にオルニトガルム・バリィ(Ornithogalum bergii)と命名しました。

この時の種小名バリィはスエーデンの医者で植物学者のパータ・バリ(スエーデンでは山(berg)をバリと発音しますので、名前もそう読むのだろうと思います。英語読みではペーター・ベルグ)(Peter Jonas Berg:1730–1790)さんに因みます。バリさんはリンネさんと共にウプサラで植物学を学んだ方です。

1978年になって南アフリカの植物学者アンナ・マウブ(オーバーメーヤー)(Anna Amelia Mauve (née Obermeyer):1907 – 2001) さんがオルニトガルム・ヒスピデゥムの亜種と再分類しました。
異学名が10を越えるほどあり、混乱があったことをうかがわせます。

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