2020年4月20日 (月)

変異の多いオキザリス Oxalis luteola

オキザリス・ルテオラ(Oxalis luteola:カタバミ科カタバミ属)が咲いています。

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花が開いて小花梗がピンと伸びている時には小花梗のどこに節があるかわかりませんが、小花梗が伸びていく時に蕾が俯いて上がってくるので関節があることが わかります。そこに小さな 托葉がついています。

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オキザリス・ルテオラは西ケープ州の最高峰が標高1,690 mのボッケフェルト山脈(Bokkeveld Mountains)やアルバータニア(Albertinia)からケープ岬にかけての範囲に分布し、砂礫地の平地や傾斜地に自生しています。

オキザリス・ルテオラは白いゴム質(このように表現されますが、割ってみたことがないので本当にゴムのような感触があるのかわかりません)で包まれた球根を持っています。そこに砂が入り込み、ザラザラするので動物に食害されにくいといわれています。

葉は根生葉のみ、1.5cmほどの角の丸い三角形をした小葉3枚で、裏面が赤紫色をしていることもあります。葉縁にはまばらに腺毛がありますが、表裏面に毛はありません。

4月から7月にかけて5cmほどの小花梗を出します。花は径3cmほどに鮮やかな黄色をしています。口部に濃い黄色から赤色の細い筋が入ります。
小花梗の途中に対になった小さい托葉があります。黄色い花を付ける無茎種のオキザリスには珍しいので、同定の決め手になります。

それにしてもこの植物、勝手に他の植物のポットに生えてきました。
購入したこともタネを播いたことも、いただいたこともありません。どこから来たのでしょう。

オキザリス・ルテオラは1794年にウイーン大学の植物学者ニコラウス・フォン・ジャカン(Nikolaus Joseph Freiherr von Jacquin:1727-1817)さんによって公表されました。しかし彼は後に同じものとされたルテオラに以下の3つの名前を与えています。

Oxalis fallax Jacq.(種小名は「受け入れられない、欺く、偽りの」という意味)
Oxalis macrogonya Jacq.(「大きい、長い」という意味)
Oxalis pulchella Jacq.(「美しい、可愛い」という意味)

それ位分布する地域によって明らかな個体差が出るということでしょう。

種小名ルテオラは「薄黄色の」という意味で、花色を示しています。

 

 

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2020年3月13日 (金)

ドレージュさんのオキザリス Oxalis dregei

オキザリス・ドレージュイ (Oxalis dregei:カタバミ科カタバミ属)が咲いています。

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オキザリス・ドレージュイは南アフリカ・北ケープ州のナマクアランド(Namaqualand )からウスター( Worcester)にかけて、冬の終わりから春に雨の降る時期に突如出現する小川や湿原などの沼沢の砂質土壌地に自生しています。

無茎種のオキザリスで、1cm未満の小さな球根から、腎臓形やハートの形をした小葉1枚の葉を出します。
多くのオキザリスの葉は3小葉で1枚の葉になっていますが、ドレージュイは珍しい形の葉が特徴です。
葉は5cmほどで、地面を覆います。葉1枚につき1本の花茎を出し、径2cmほどの、咽部が黄色の白い花を開きます。
花弁には赤く細い筋が入っていますが、裏側から見るとそれがよく分かります。
葉を覆うほど花が開くことはなく、ポツポツと咲いています。

 種小名はドイツ人の園芸家でプロの植物収集家のヨハン・フランツ・ドレージュ(Johann Fran(t)z Drège:1794-1881)に因んで、ドイツの植物学者で薬剤師のソンデル(Otto Wilhelm Sonder:1812–1881)さんが死後の1894年に公表しました。

 

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2020年2月22日 (土)

小さいオキザリス Oxalis pusilla

オキザリス・プシラ(Oxalis pusilla:カタバミ科カタバミ属)が咲いています。

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南アフリカ・西ケープ州のズワードランド(Zwardland )の砂地に自生しています。
球根はオキザリスの仲間に多い、先の尖った楕円形をしています。地面から短い茎が直立して出、茎の先端から葉柄や花柄が多数に枝分かれします。
小葉は明るい緑色の細いくさび形で、先が小さく突入しています。下部に稜があり、ややたたまれた小葉3枚が葉より長い葉柄についています。
花は筒状花で基部は黄色、5裂して平開し、咽部にはピンクの模様が入り、花全体では輪のようになっています。
花は径1.5cmほどで、白色から淡藤色をしています。

全体的に小さく、細い葉で、それを覆うように花がつきます。かわいいオキザリスです。

オランダ人でウィーン大学の植物学教授 ニコラウス・フォン・ジャカン(Nikolaus Joseph von Jacquin:1727ー1817 )さんが1794年に命名しています。ジャカンさんの息子がモーツアルトの友人で、ジャカンさんの自宅でモーツアルトが新作のピアノ演奏をしたという逸話があります。

種小名のプシラは「非常に小さい、ちっぽけな、取るに足らない」という意味のラテン語です。

 

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2019年11月11日 (月)

フロックスのようなオキザリス  Oxalis phloxidiflora

オキザリス・フィロキシディフロラ(Oxalis phloxidiflora:カタバミ科カタバミ属)が咲いています。

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萼の少し下に目立たないコブがあるのがわかるでしょうか。

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南アフリカ・ケープタウンの北約200 kmにある西ケープ州のオリファンツ(Olifants)川渓谷にあるクランウィリアム(Clanwilliam )の海抜600m付近の草原の斜面に自生しています。

芳香のあるオキザリスで、秋に活動を始めます。葉は3裂し、小葉は二つ折になった線状で、多くのオキザリスのように先には切れ目が入っています。その下面には薄い毛が生えていることもありますが、この株のように全草に非常に短い毛が生えていたり、全く生えていなかったりします。

異学名とされるオキザリス・マルリー(Oxalis mallyi)とは、一番下の写真のように、フィロキシディフロラには小さくて目立たないコブが1〜2個茎にあり、マルリーにはないとして区別されていましたが、今では同じものとして扱われています。
1〜3.5cmの6〜12本の葉柄ががかたまって1本の根生茎についています。
蕾の時は茶色くて目立たない花茎を出し、順番に径2〜3cmほどのピンクの花を数輪、開きます。

花弁は少しバンクして開平しているのでどちらか一方の縁が重なっていて、他のオキザリスのような花弁が均等に見えません。
花の筒部は黄色をしています。

ドイツの植物学者のフリードリッヒ・シュレクター(Friedrich Richard Rudolf Schlechter:1872–1925)さんが1899年に公表しています。同時にオキザリス・マルリーも発表しましたが、上記の通り、わずかな違いがあるだけで、後に同じものとされ、異学名となったいます。
シュレクターさんはアフリカ、インドネシア、オーストラリアなどを調査し、ラン科の植物だけで1000種もの新種を公表し、ランに関する著書があります。

種小名はギリシャ語で「フロックス属(クサキョウチクトウ属)に似た(Phlox」)と「花の(flora)」のようなという意味で、「フロックス属の花のような」オキザリスという意味です。

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2019年11月 1日 (金)

ケン・アスレットさんのオキザリス  Oxalis melanosticta

オキザリス・メラノスティクタ(Oxalis melanosticta:カタバミ科カタバミ属)が咲いています。

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オキザリス・メラノスティクタはオキザリス・プルプレア「ケン・アスレット 」(Oxalis purpurea 'Ken Aslet' )という名で園芸的に流通しています。園芸種でも何でもないようで、南アフリカケープ地方北西部のボッケベルデ崖(Bokkeveld Escarpment )から西カルー(Karoo)とモンタギュー(Montagu)に至るの乾燥した丘の斜面に自生する球根性の多年草です。

細かい白い毛が全草に生えています。葉は3小葉で、小葉の葉縁は下に巻き込み気味で、先は丸みを帯びています。
葉の上面は毛が密にはえて白っぽ見えます。下面は上面ほどではないけれど短い白い毛が生えています。

一番下の写真のように、葉裏から透かしてよく見てみると黒い小さな斑がうっすらと散らばっているのがわかります。オトギリソウ(弟切草:Hypericum erectum )ほどではないのですが、メラノスティクタという種小名がつけられたのだと思われます。メラノ(melan)は「黒い」、オスティクタ(osticta)は「点々の」という意味のギリシャ語で、「黒い点々がある」という特徴を指しています。

秋に葉を出し、花を咲かせ、春まで葉を茂らせ、暑くなる頃に地上部が枯れてしまいます。
葉が十分茂ったところで、球根から花柄を葉より上に伸ばし、ポツポツと咲きます。
径2cmほどの明るい黄色の花を咲かせます。

この植物はドイツ・ハンブルグの薬学者で植物学者のソンデル(Otto Wilhelm Sonder:1812-1881)さんによって1860年に公表されています。ソンデルさんはブラジルや喜望峰、熱帯オーストラリアの植物収集に従事しました。

園芸種の名のようにつけられている「ケン・アスレット」については、球根植物の栽培で著名なブライアン・マシュー(Brian Frederick Mathew :1936–?)がRHS園芸学校で教えていた頃、RHS園芸学校の庭園の手入れをしていたという逸話があることで知られるケン・アスレット(Ken Aslet )さんです。ケン・アスレットさんに関しては生没年を含め、これ以上のことはわかりません。英国では高山植物愛好家の間でレジェンドのようです。
ノウゼンハレン (Tropaeolum tuberosum 'Ken Aslet' )やムスカリ(Muscari 'Ken Aslet' )、クラッスラ(Crassula sarcocaulis 'Ken Aslet')にその名が残っています。

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2015年10月30日 (金)

ボツワナのオキザリス 
Oxalis zeekoevleyensis

オキザリス・ジーコエブレィエンシス(Oxalis zeekoevleyensis:カタバミ科カタバミ属)が咲いています。


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情報の少ないオキザリスですが、種小名から推測できるジーコエブレィ(Zeekoevley)とは南アフリカ北側に接するボツワナの乾燥した高原地方を指しているのだと思います。
ジーコエブェレィで最初に発見された個体につけられた名でしょうから、南アフリカからボツワナにかけて自生しているのでしょう。

葉は明るい緑の倒心形の3出葉で、球根から単生しています。葉裏や葉縁には白い微毛が生えています。特に若い葉の縁には密生して生えているので、白く目立ちます。

花は径1.5〜2cmの小輪で、薄い赤紫の花をポツポツと咲かせます。
咽部が黄色をしており、ピンクと黄色の境目あたりのに短い赤色の筋が入っています。
萼は明るい黄緑で5深裂し、先が尖っています。

一見しただけでは花や葉には特徴がありません。じっと見ていると特徴のある可愛いオキザリスです。

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2015年10月29日 (木)

淡いピンク色のオキザリス 
Oxalis fergsoniae

オキザリス・ファーガソニアエ(Oxalis fergsoniae:カタバミ科カタバミ属)が咲いています。


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オキザリス・ファーガソニアエは南アフリカのナマクワランド(Namaqualand)原産です。

ムカゴが出来て、ムカゴから増えるのですが、ムカゴから出た葉と、球根から出た葉は大きさが全く違っており、特にムカゴから芽が出たばかりの葉は本当に小さいです。

葉は3出葉で、倒卵形をしています。葉柄は5〜8cmで花茎1本に葉が1枚ついています。
多肉植物ほど厚みはありませんが、少し厚みのある倒心形の3枚の小葉を開きます。
葉の裏は、一番下の画像のように赤紫になっています。茎にも同じ色を帯びています。

花は花茎を立てず、10cmほどの花柄に単生し、ピンクの直径2〜2.5cmほどの花を咲かせます。
咽部は黄色で、5深裂する萼の先は丸くなり、赤色を帯びています。
可愛いピンクの花です。

種小名のファーガソニアエは、始めファーガソン(Fergson)という原産地の地名に由来するかと思ったのですが、そんな土地はありませんでした。ファーガソンという人名のようですが、詳しいことはわかりません。
種小名の語尾がeで終わっているところからして、命名ルールに外れた怪しい名前です。園芸名かもしれませんね。
多くはローマ字読みしてフェルグソニアエと呼ばれて流通しています。

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2015年10月27日 (火)

七枚葉のオキザリス 
Oxalis polyphylla v. heptaphylla

オキザリス・ポリフィラ・ヘテロフィラ(Oxalis polyphylla var. heptaphylla:カタバミ科カタバミ属)が咲いています。


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オキザリス・ポリフィラ・ヘテロフィラは南アフリカの西ケープ州や東ケープ州の南部に分布しています。
秋に花をつけ、冬に成長するオキザリスです。

種小名ポリフィラは「多くの葉の」という意味で、多数の小葉からなる葉を持っています。
小葉の枚数は5から8枚で、
5枚の小葉を持つのがペンタフィラ(Oxalis polyphylla var. pentaphylla)
7枚がこのヘテロフィラ(Oxalis polyphylla var. heptaphylla)
8枚がポリフェラ(Oxalis polyphylla var. polyphylla)
というように、小葉の数によって変種を区別します。

地中から葉柄を出し、1本の葉柄に1枚の葉がつき、7枚の小葉を開きます。
実際は、小葉は6から8枚ついていて、多肉植物のように見える線形の小葉を広げます。
多肉植物のように見えるのは細い楕円形の葉が縦にロールしているからで、けっしてマツバギクのような葉ではありません。

土から直接直立する花茎が立ち上がり、径3cmほどの花を薄青紫の花を開きます。中心の咽部は黄色をしています。
萼は赤味を帯び、5深裂していますが、裂片の先は尖っていません。

多くの異学名があります。

種小名のポリフィラは「多葉の」という意味で、何枚も小葉があることを指しています。
変種名のヘテロフィラは「七葉の、7枚の葉の」という意味です。

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2015年10月26日 (月)

エングラーさんのオキザリス 
Oxalis engleriana

オキザリス・エングラリアナ(Oxalis engleriana:カタバミ科カタバミ属)が咲きました。


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オキザリス・エングラリアナは北西および南西ケープ州の南向きの砂地の傾斜地に自生しています。

秋に葉が出てきますが、節から2〜3本の葉柄を出し、その先から5〜8枚の線形、線状楕円形の小葉を開きます。
葉裏には微細な毛が生えており、葉が出始めは縦にロールして葉裏が見え、灰緑色の葉に見えます。

葉柄を出した節から花茎を伸ばし、花をつけます。
花は径3〜4cmの大きさで、ピンク色で、中心部にマゼンタ色の模様が入ります。咽部は黄色をしています。
萼は5深裂し、先が尖っており、赤く色づいています。

球根は長さ5〜8cmの細長い、片一方の先が尖った楕円形をしています。

種小名のエングラリアナはハインリヒ・エングラー(Heinrich Gustav Adolf Engler:1844-1930)さんに由来しています。
エングラーさんはドイツ(プロイセン)の植物学者で、藻類から被子植物までを扱う植物分類体系と植物地理学 (Phytogeography) において多大な業績を残した人です。

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2015年10月23日 (金)

よくわからないオキザリス <br>Oxalis kaajagdensis

オキザリス・カアヤグデンシス(Oxalis kaajagdensis:カタバミ科カタバミ属)が咲いています。

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日本でオキザリス・カアヤグデンシスという名前で流通しています。
Telos Rare Bulbsで販売されているオキザリスで、このサイトでは、カアヤグデンシスは以前の名で、現在はカアスボグデンシス(Oxalis kaasvogdensis)が正しいと記されています。
カアスボグデンシスという名はパシフィック・バルブ・ソサエティでも、plantlist.org のデータベースをにも出てきませんが、パシフィック・バルブ・ソサエティにはカアヤグデンシスの名がありますが、正式な名称は不明とは記されています。
北欧系の人名に由来する学名もどきの怪しい名がつけられているようです。似たような種小名で紛らわしい限りです。

オキザリス・フルキラタ(Oxalis furcillata)かその近縁のものではないかというあるサイトの記事をみかけたこともあります。

さてこのオキザリス、茎の長さは15〜30cmで、互生して葉が付いています。
葉裏に微細な毛が生えているので、葉色は白っぽく見えます。
内側に巻き込んだ長心形の葉が茎から直接5枚の小葉がついており、そのため輪生しているように見えます。
オキザリスで葉柄がないのは非常に珍しいと思います。

茎は立ち上がる強さもないぐらい軟弱な茎で、伏せたまま伸びて、先の方でなんとか立ち上がっていきます。
吊り鉢などに植えるといいのかもしれません。

葉腋から長さ3〜5cmの細い花茎を伸ばし花をつけます。
花は小型の明るい黄色で、次々と蕾が出てきて、長い間咲いています。
萼は緑色で、深く5裂し、裂片の先は尖っています。

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