2017年4月 7日 (金)

クロアチクスのダブル 
Helleborus croaticus Double

ヘレボルス・クロアチクスの八重咲き種(Helleborus croaticus Double:キンポウゲ科ヘレボルス属)が咲きました。


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この八重咲きのヘレボルス・クロアチクスはフェダーナーセリー(Phedar Nursery)で購入した種子から育てました。
この種子はマクレーウイン(Will McLewin )さんが採種したもの由来だそうです。
播種後3年、多分発芽して2年少しで開花しました。

なおマクレーウインさんは若い頃大学の数学講師でしたが、登山家として山を楽しんでいるときにヘレボルスに出逢い、虜になったそうです。フレンチホルンの奏者でもあります。

ヘレボルス・クロアチクスは、その種小名が示す通り、クロアチア北部の限られた地域の草原や明るい林床などに自生しています。
原生地では、落葉広葉樹林と日当たりの良い場所の境界で見られます。

1789年に発見された時はヘレボルス・アトロルベンス(Helleborus atrorubens;atro(暗黒の);rubens(赤味のある))の亜種と見なされました。
ヘレボルス・アトロルベンスと同じように花色の紫が濃かったからです。

ヘレボルス・クロアチクスの特徴は花柄や若い葉の裏側の葉脈沿いに毛が生えていることです。特に花柄の先の花と続いている部分(小花柄)に繊毛が生えて、わずかに白っぽく見えます。
アトロルベンスやトルカツスなどの花色の似たヘレボルスと区別できる点です。

落葉性のヘレボルスで、夏が終わる頃には休眠に入り、葉が完全に枯れてしまいます。寒い時期になって何も無い土の表面に芽吹いてきます。

花が咲くとは思えないほど小さくて、まだ草丈も10cmほどです。ご覧の通り花は地面すれすれに咲いています。
花は元々小さいのですが、播種後短期間で開花したためかさらに小さく、直径2cmほどです。

密腺が見当たらないので、密腺が花弁化していることが分かります。

花びら(萼)は剣弁で、内側は緑がかった小豆色ですが、外側はさらに濃い赤紫をしています。

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2016年4月 6日 (水)

緑と赤のバイカラー八重 
Helleborus hybridus

ヘレボルス・ハイブリッド(Helleborus hybridus:キンポウゲ科ヘレボルス属)の八重咲きでバイカラーになった花がひらいていました。


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他の花の世話に手を取られ、ヘレボルスが花をつけていたのに気がつきませんでした。
ラベルが無く、いつ、どのような経緯で、どなたから手に入れたのか全く分かりません。
これまでにこのブログにアップしたこともありません。

花の大きさからオリエンタリス系の八重咲きだろうと思います。
緑と赤のバイカラー咲きです。
緑と赤の組み合わせを見ると和風と思ってしまうのは、私だけでしょうか。
なかなかお洒落です。

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2016年4月 5日 (火)

赤花のアネモネ咲き 
Helleborus hybridus'Anemone Queen'

ヘレボルス・オリエンタリス・ハイブリッド「アネモネクイーン」(Helleborus hybridus'Anemone Queen':キンポウゲ科ヘレボルス属)が咲いています。


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株式会社ハクサンから販売されている「アネモネクイーン」の中の「アネモネレッド」です。
密腺(ネクタリー)が大きくなったものをセミダブルとかアネモネ咲きと呼びます。
セミダブルは花弁が小さくなって密を蓄える密腺に発達したものが、再び祖先返りして花弁に戻る途中のものと考えられています。
八重咲きは萼片が八重化したものなので、ヘラボルスには宿萼性があるので八重のままです。
しかしセミダブルは花弁なので、萼片だけを残して落ちてしまい、一重かセミダブルか区別がつかなくなります。

株式会社ハクサンのHPには
「イギリスはウォッシュフィールドナーセリーのオーナーであり、育種家であるエリザベス・ストラングマン女史はヘレボルス愛好家の間ではあまりにも有名です。
八重品種やピコティ系の発展に寄与した功績は疑う余地もなく、またヘレボルスに関する数々の著書を生み、その育種の歴史に名を刻みます。半世紀近い女史の育種の歴史の末に生み出されたダブルクイーンは、実生系でありながら100%の八重率を誇り、一般的なハイブリッド品種よりも早咲きの性質を有します。」
という説明文があります。
エリザベス・ストラングマン(Elizabeth Strangman)さんの育種系だそうですが、どのような血統なのか分かりません。
他に「ダブルクイーン」という完全八重咲き種もあります。

早咲き系 (平地で12月~1月)と言われていますが、どちらかというと遅咲きです。
少し前なら珍しい紅赤色で、丸弁カップ咲きの大きめの花をつけます。
以前の赤花といえば、ピンクであったり、一部が赤であったりしましたが、このように赤!といえる鮮やかな花を見せるようになりました。

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2016年3月 9日 (水)

黄花のアネモネ咲き
Helleborus hybridus

黄花のアネモネ咲きクリスマスローズ(Helleborus hybridus:キンポウゲ科ヘレボルス属)が咲きました。


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アネモネ咲きとは花びらの中心のネクタリー(密腺)が花弁化したものを言います。
この花のネクタリーは目立つほど大きくありませんが、フリルが入ったように花弁化しています。

アネモネ咲きと呼ぶのは日本だけの習慣のようです。
イギリスなどではセミダブルと呼びますので、日本でもセミダブルと言ったほうがわかりやすいかもしれません。

スッキリした黄色で、先の尖った丸弁の中輪咲きです。

同じ花色が黄色のゴールドネクタリーのクリスマスローズは、7が咲いていない時でも黄色だと分かるほど葉が黄色を帯びていましたが、こちらは普通の濃いグリーンをしています。

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2016年3月 7日 (月)

黒海のクリスマスローズ 
Helleborus orientalis ssp. abchasicus

原種クリスマスローズのヘレボルス・オリエンタリス・アブチャシクス(Helleborus orientalis ssp. abchasicus:キンポウゲ科ヘレボルス属)が咲き出しました。


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オリエンタリスは「東方の」という意味の種小名で、ヘレボルス・オリエンタリスはヨーロッパの東方、主にウクライナ地方を中心に分布するヘレボルスです。
一般的にレンテンローズ(Lenten rose:復活祭前の四旬節のバラ)と呼ばれるヘレボルスがこれです。クリスマスローズとはヘレボルス・ニゲルを指しています。

多くの園芸種の親になっていますが、原種のヘレボルス・オリエンタリスは余り知られていません。
オリエンタリスを親とした交配園芸種を精力的に行ったのはドイツ・バーデンバーデン生まれの園芸家のライヒトリン(Maximilian Leichtlin:1831–1910)さんで、「アブチャシクス・アルブス(Abchasicus Albus)」や「フラウ・イレーヌ・ハイネマン(Frau Irene Heinemann)」といった品種を生み出しました。
交配種の親にされるのは、オリエンタリスが花が大きく、もっともカラフルで、見た目の華やかさをもつヘレボルスがあるからだろうと思います。

さてオリエンタリス・オリエンタリスには以下の3種の亜種(subsp)が知られています。

オリエンタリス・オリエンタリス(Helleborus orientalis subsp. orientalis)
ギリシャ北西部からトルコ、北はウクライナまで、またグルジアからコーカサスまでの落葉樹や針葉樹の林間、その近くの草原に分布しています。
クリーム色からグリーン色の丸弁の花で、ネクタリーは緑色をしています。

オリエンタリス・グッタタス(Helleborus orientalis subsp. guttatus)
ウクライナ地方の限られた明るいブナ林に自生し、赤や濃い紫のスポットが入る白い花で、ネクタリーは緑色をしています。
Helleborus guttatus, Helleborus intermedius という異学名があります。

オリエンタリス・アブチャシクス(Helleborus orientalis subsp. abchasicus)
ピンクから濃いピンクの花で、紫のスポットの入るものもあります。ネクタリーがプラム色から濃い紫色をしているものもあります。原種としては花色の幅が広いようです。
Helleborus abchasicus、Helleborus colchicus という異学名を持ちます。

オリエンタリス・アブチャシクスはグルジアから独立した西コーカサス、黒海沿岸のアブハジア(Abkhazia)地方で収集されたのでこの名がついています。
ルーマニアからグルジアまでの限られた地域の明るい林間に自生しています。

上の写真のアブチャシクスは花びらの外側は裏側は結構濃い色をしていますが、内側はピンクとグリーンのバイカラーになっています。
軽やかな印象を与えます。
下の写真の方はかなり赤味が強く、一重とは言え華があります。外側もかなり濃い色をしており、葉裏も紫色をしています。
もう一つアブチャシクスがあるのですが、まだ咲いていません。

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2016年2月29日 (月)

毎年開かない?パーティードレス 
Helleborus 'Party Dress Garnet Red'

ヘレボラス「パーティードレス」(Helleborus 'Party Dress':キンポウゲ科ヘレボラス属)が咲きました。


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この「パーティードレス」は昨年アップしていません。直近では2011年にアップしています。
記憶がはっきりしないのですが、毎年咲いていない可能性があります。
ヘレボラスが毎年咲かないなんていうことは聞いたことがないので思い違いかもしれません。
思い違いだったらゴメンなさい。

先日も書きましたが、パーティードレスはエリザベス・ストラングマン(Elizabeth Strangman)さんが1971年にモンテネグロの原生地で見つけたトルカタス(Helleborus torquatus)の八重咲き種ディド(Dido)を、英国ブラックソーンナーサリーのロビン・ホワイト(Robin White)さん夫妻が改良を加え、生み出された品種です。

パーティードレスはネクタリー(蜜線)が花弁のようになった品種ですが、トルカタスやオリエンタリスはネクタリーが花弁状になりやすい傾向があります。
ホワイトさん夫妻はそれを利用して八重品種を生み出そうとしました。八重のトルカタスにネクタリーの大きなオリエンタリス系の血を入れることによって、より大きな花を咲かせる品種となったようです。

このパーティードレスはメリクロン苗を手に入れて育てたものです。
以前はパーティードレスが好きで、実生をしたり、苗を買ったりしていました。
最近はさらに豪華な品種が出てきて、パーティードレスは人気がなくなってきたようで、残念です。

中輪の花をたくさんつけ、ラッフルの入った花びらはスマートな楕円形の剣弁で、濃い赤紫色をしています。
色がゴージャスで、重たくて垂れ下がっています。

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2016年2月26日 (金)

アシュウッドナーセリーのゴールドネクタリー  
Yellow helleborus with golden nectaries from Ashwood Nurseries

ゴールドネクタリーのクリスマスローズ(Helleborus hybridus:キンポウゲ科ヘレボルス属)が花を開きました。


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アシュウッドナーセリー(Ashwood Nurseries)が作出した黄色のクリスマスローズ(Ashwood Garden Hybrids)として手に入れた苗から咲かせました。

アシュウッドナーセリーのHPには「シンプルが一番」と世界中で認識されていると書かれていますが、その通りだと思います。

一重の丸弁大輪で、花色はレモンイエロー一色、シンプルです。
花びら中心部には、より濃い黄色の、いわゆるゴールドのネクタリー(密腺)があり、それがこの花をいっそう華やかに飾っています。
ネクタリーは日が経つにつれ濃くなっていくようです。

葉色も明るい黄緑で、花が咲いていなくても、葉色だけで黄色系だと分かります。
黄色の色素がたっぷりあると思わせるような姿です。

昨年初めて咲いたのですが、受け咲きでした。これはこれで花がよく見えていいのですが、クリスマスローズらしくありません。
今年は俯きの蕾から、概ね横を向いて咲いています。

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2016年2月24日 (水)

白いパーティードレス 
White Helleborus 'Party Dress'

白いヘレボルス「パーティードレス」(Helleborus hybrida 'Party Dress':キンポウゲ科ヘレボルス属)が咲きました。


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白い端正な剣弁の八重咲きです。

白いと言っても純白ではなく、クリーム色にややグリーンがかっています。

パーティドレスはヘレボルス・トルカータス(Helleborus torquatus)とヘレボルス・オリエンタリス(Helleborus orientalis)の交配種と言われており、ブラックソーン・ナーセリー(Blackthorn Nursery in Hampshire)のロビン・ホワイト(Robin White)さん夫妻の作出した系統のクリスマスローズです。

親になっているのは、エリザベス・ストラングマン(Elizabeth Strangman)さんが1971年にモンテネグロで偶然発見した、あの有名な2種の八重咲きトルカータスの内のディド(Dido)です。

パーティドレスは楕円形の剣弁の花びら(萼)を持ち、その縁にはフリルやそれより波打ち幅が大きいラッフルが入っています。
色はクリーム、グリーン、マーブ、ピンクと多彩です。
蜜線(ネクタリー)部分が花弁化して八重になっています。

トルカータス系ということで花は中輪ですが、そのかわりたくさんの花をつけます。
落ち着いた雰囲気の、清楚なクリスマスローズです。

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2016年2月18日 (木)

細葉のヘレボルス
Helleborus abruzzicus:

ヘレボルス・アブルジクス(Helleborus abruzzicus:キンポウゲ科ヘレボルス属)が咲いています。


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ヘレボルス・アブルジクスはヘレボルスの採取家として著名なマクルーイン(Will McLewin)さんたちによって発見されたヘレボルスで、2006年に登録されました。それまではボッコネイ(Helleborus bocconei)の地域変種と考えられていたようです。
しかしながらこの学名は国際的に認められたわけではなく、WCSPF(World Checklist of Selected Plant Families)では受け入れられていません。

種小名のアブルジクスはイタリア・ローマの北、「アブルッツィ(Abruzzi)地方(州)原産の」という意味で、アブルッツィ州はイタリア中部のアドリア海側にある州です。
アブルッツィ州の西部にはイタリア半島を縦貫するアペニン山脈(Appennini)があり、その海抜1000mほどの山中に分布しています。

私が参考にしている C. Burrell 著 Hellebores : A Comprehensive Guide (2006) には、ヘレボルスの原種数は16種となっており、ヘレボルス・アブルジクスの名は見られません。

アブルジクスの特徴は5〜8列する葉が先でさらに裂けているので細い葉のように見えます。
細い小葉で知られるヘレボルス・ムルチフィダス・ヘルツェゴヴィヌス(Helleborus multifidus ssp. hercegovinus)やセルビクス(Helleborus multifidus ssp. serbicus)と同じ裂け方をします。
それで「ムルチフィダス型のヘレボルス」と扱われもしたようです。

この株は、3年前にマクルーイン(Will McLewin)さんのフェダーナーセリー(Phedar Nursery)から手に入れたタネを播いたものですが、細い葉の特徴が現れています。
一昨年咲いた葉裂片の広いアブルジクスはまだ咲いていません。

ムルチフィダスより大きい花は丸弁で、白っぽいグリーンから明るいライムグリーンまで見られます。香りはしません。
花に関してはグリーンの花をつける他のヘレボルスと変わりありません。

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2015年4月 4日 (土)

イストリアのヘレボルス 
Helleborus multifidua ssp. istriacus

ヘレボルス・ムルチフィダス・イストリアクス(Helleborus multifidua ssp. istriacus:キンポウゲ科ヘレボルス属)が咲いています。


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ヘレボルス・ムルチフィダス・イストリアクスは、クロアチアのイストリア半島で収集された個体に対し1961年に与えられた名称です。
イストリアクスは、クロアチア南西部、スロベニア、イタリア北東部の海岸から海岸線に沿った山脈に分布しています。
開けた砂礫地の斜面、草原、湿った雑木林で見られるようです。

基準亜種のムルチフィダス(Helleborus multifidua ssp.multifidua)と似ていますが、基部の葉には性腺があり、上部の葉は鳥の足の形に10〜14枚に裂け、幅2〜4cmの葉裂片には鋸歯があります。

花茎には径4〜6cmの丸弁の花を3〜8輪つけます。
花は青リンゴ色で、花びらの端の方は光が透けて黄色に見えます。

種小名のムルチフィダス(multifidus)は「多数に裂けた葉の」という意味で、葉裂片は細長い楕円形をしています。
イストリアクスはアドリア海の奥に位置する三角形の半島のラテン名で、クロアチア語ではイストラ(Istra)と呼びます。

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